たんぽぽ舎です。【TMM:No1530】2012年7月26日(木) 地震と原発事故情報
■ 「電気が足りない」はヤッパリウソだった
大飯原発フル稼働と同時に火力発電所8基停止!?
関西電力は、大飯原発再稼働以降も計画停電の可能性があるとして、「計画停電のお知らせ」なるハガキを全戸に送りつけ、「原発か、停電か?」という虚構の選択を迫っている。
ところが大飯原発3号機がフル稼働に達した9日、火力発電所8基(計384万kW)を停止させていた。しかも停止の理由は、「9日の電力使用率は85%で、15%の余裕があることから、コストの高い火力発電の一部を停止した」というのだ。
火力発電所運転停止は、原発再稼働により電力に余りがあるため─と関電京都支店の総務・広報グループの担当者自身が発言している。
京都民報WEB版によると、京都自治労連(池田豊委員長)が火力発電の停止について問い糺したのに対し、関電京都支店は、「電力需要に合わせて停止したもので、原発再稼働を受けて停止したものもある」と発言したという。
関西電力は、大飯原発再稼働と引き替えにコストのかかる火力発電所を計画的に止めている。
当初は、2基の予定だったが、徐々に停止数を拡大。7月6日は、6基の石油火力発電所を止めた(日経新聞)。
6基の発電量は、約300万kWで、原発3基分に相当する。計画的に止めている石油火力はいつでも再稼働できるが、日々の供給力からは差し引かれる。
結果として電力使用率は高めの数字になっているが、潜在的な供給力はかなり余裕があることになる。
日本で最も原発依存度の高い関西電力は、原子力以外の発電設備への投資をさぼり続けてきた。
周辺電力会社から電力を買い付けてそれを転売する、あるいは減価償却が終わった老朽原発の稼働を寿命以上に引き延ばし、安全対策投資を削減してローコスト・ハイリスク発電を続けてきたのである。
このため関電管内の火力は老朽化した石油火力が多く、最新鋭の天然ガス火力などと比べて効率が悪く、コスト高なのである。関電は火力を止めて、ラニングコストの低い原発に切り替えることで、利益を生み出そうとしているのである。
つまり、原発再稼働問題は、電力供給の安定性の問題でもなく、電力コストの多寡や電力供給効率性の問題でもなく、いわんや安全性が確保されているからでは全くない。ただ単純に関西電力をはじめとする電力会社の経営問題なのである。
電力会社経営陣にとって原発再稼働は、原発が不良債権でないことの証拠にするという目的もある。これまで巨大資産であった原発を止めると、ただちに不良債権となり、償却・廃炉費用が必要となる。ところが、減価償却費も廃炉引当金も不十分で、巨額の損失が一気に出る。そうなると、関西電力は経営破綻に突き進む。つまり不良債権の先送りのために原発を再稼働しようとしているのだ。この事情は、東京電力やその他の電力会社も同じである。
原発は、ウソと誤魔化しなしでは動かないことが、また明らかになった。
電力需給逼迫のウソを暴露し、東京電力およびその関係者(原子力安全保安院等)の、刑事責任を徹底して追及することが、公正でウソのない社会への一歩となる。(人民新聞社 編集部・山田)
──────────
◆このメールマガジンのバックナンバーは、ホームページをご参照下さい。
◆電子メール(Eメール)送ります
たんぽぽ舎では、「地震と原発事故情報」を発信しています。
ご希望の方はご自身のEメールアドレスと氏名をたんぽぽ舎あてに件名を
「メルマガ希望」として送ってください。
登録できしだい発信致します(無料)。
たんぽぽ舎のアドレス: nonukes@tanpoposya.net
◆携帯への送信は、1回の容量が多いためか配信されない例があります。
──────────
たんぽぽ舎 たんぽぽ舎は、月曜~土曜
13:00~20:00のオープンです。
日曜・休日は、お休みです。
〒101-0061
東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F
TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
HP http://www.tanpoposya.net/
転送歓迎
■ 「電気が足りない」はヤッパリウソだった
大飯原発フル稼働と同時に火力発電所8基停止!?
関西電力は、大飯原発再稼働以降も計画停電の可能性があるとして、「計画停電のお知らせ」なるハガキを全戸に送りつけ、「原発か、停電か?」という虚構の選択を迫っている。
ところが大飯原発3号機がフル稼働に達した9日、火力発電所8基(計384万kW)を停止させていた。しかも停止の理由は、「9日の電力使用率は85%で、15%の余裕があることから、コストの高い火力発電の一部を停止した」というのだ。
火力発電所運転停止は、原発再稼働により電力に余りがあるため─と関電京都支店の総務・広報グループの担当者自身が発言している。
京都民報WEB版によると、京都自治労連(池田豊委員長)が火力発電の停止について問い糺したのに対し、関電京都支店は、「電力需要に合わせて停止したもので、原発再稼働を受けて停止したものもある」と発言したという。
関西電力は、大飯原発再稼働と引き替えにコストのかかる火力発電所を計画的に止めている。
当初は、2基の予定だったが、徐々に停止数を拡大。7月6日は、6基の石油火力発電所を止めた(日経新聞)。
6基の発電量は、約300万kWで、原発3基分に相当する。計画的に止めている石油火力はいつでも再稼働できるが、日々の供給力からは差し引かれる。
結果として電力使用率は高めの数字になっているが、潜在的な供給力はかなり余裕があることになる。
日本で最も原発依存度の高い関西電力は、原子力以外の発電設備への投資をさぼり続けてきた。
周辺電力会社から電力を買い付けてそれを転売する、あるいは減価償却が終わった老朽原発の稼働を寿命以上に引き延ばし、安全対策投資を削減してローコスト・ハイリスク発電を続けてきたのである。
このため関電管内の火力は老朽化した石油火力が多く、最新鋭の天然ガス火力などと比べて効率が悪く、コスト高なのである。関電は火力を止めて、ラニングコストの低い原発に切り替えることで、利益を生み出そうとしているのである。
つまり、原発再稼働問題は、電力供給の安定性の問題でもなく、電力コストの多寡や電力供給効率性の問題でもなく、いわんや安全性が確保されているからでは全くない。ただ単純に関西電力をはじめとする電力会社の経営問題なのである。
電力会社経営陣にとって原発再稼働は、原発が不良債権でないことの証拠にするという目的もある。これまで巨大資産であった原発を止めると、ただちに不良債権となり、償却・廃炉費用が必要となる。ところが、減価償却費も廃炉引当金も不十分で、巨額の損失が一気に出る。そうなると、関西電力は経営破綻に突き進む。つまり不良債権の先送りのために原発を再稼働しようとしているのだ。この事情は、東京電力やその他の電力会社も同じである。
原発は、ウソと誤魔化しなしでは動かないことが、また明らかになった。
電力需給逼迫のウソを暴露し、東京電力およびその関係者(原子力安全保安院等)の、刑事責任を徹底して追及することが、公正でウソのない社会への一歩となる。(人民新聞社 編集部・山田)
──────────
◆このメールマガジンのバックナンバーは、ホームページをご参照下さい。
◆電子メール(Eメール)送ります
たんぽぽ舎では、「地震と原発事故情報」を発信しています。
ご希望の方はご自身のEメールアドレスと氏名をたんぽぽ舎あてに件名を
「メルマガ希望」として送ってください。
登録できしだい発信致します(無料)。
たんぽぽ舎のアドレス: nonukes@tanpoposya.net
◆携帯への送信は、1回の容量が多いためか配信されない例があります。
──────────
たんぽぽ舎 たんぽぽ舎は、月曜~土曜
13:00~20:00のオープンです。
日曜・休日は、お休みです。
〒101-0061
東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F
TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
HP http://www.tanpoposya.net/
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます