◆ 総ワーキングプア化と消費増税で貧困大国めざす安倍首相 (井上伸)
きょうの朝日新聞(12/2付)に党首討論での安倍首相の発言が掲載されているのですが驚きました。
<賃上げのチャンスは1年に1回しかない。(今春は)2%以上賃金を上げることができたが、消費税3%を乗せた分には届かない。来年も再来年も上がっていく。その翌年も賃上げを行えば、しっかりと実質賃金が消費税分を入れても追い越していく状況を間違いなく作ることができると思う。アベノミクスでしっかりと雇用は改善し、賃金は増え、消費は増えている状況が続いている。間違いなく17年4月には引き上げられる環境をつくれる。>

それで、きょう(12月2日)、厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」によって、この10月の実質賃金はマイナス2.8%となり、16カ月連続で賃金がマイナスになっていることが分かっています。これをグラフにすると上になります。
安倍政権が発足したのは、2012年12月26日ですから、アベノミクスのスタートは2013年1月からになります。
上のグラフを見て分かるように、アベノミクスが実施されてきた2013年1月から2014年10月までの22カ月中17カ月も賃金はマイナスで、今現在16カ月連続で賃金マイナスを更新中というのが政府統計による客観的事実です。この惨憺たる賃金マイナスの状況を安倍首相は「アベノミクスでしっかりと賃金は増えている状況が続いている」と言っているわけです。
きょうの朝日新聞の見出しにも「『アベノミクスで賃金増』安倍氏」とありますが、事実にもとづいた見出しを打つなら「『アベノミクスで賃金減、それもアベノミクスの22カ月中17カ月も賃下げ』安倍氏懺悔」ということになります。
それから、昨日のエントリー「安倍首相『15年間で最高の賃上げ』?→過去最悪の非正規化と貧困増で貯蓄ゼロが1年で250万世帯も急増」ですでに指摘していますが、安倍首相が繰り返す「2%以上の賃上げ」が行われたのは、たった0.008%の大企業に過ぎません。そのたった0.008%の大企業においてさえ、安倍首相自身が告白しているように、「(今春は)2%以上賃金を上げることができたが、消費税3%を乗せた分には届かない」のです。
安倍首相の強弁はさらに拍車がかかって、2017年4月までには今回の消費税増税3%分とさらなる増税2%分を合計した5%分をも上回る賃上げが「間違いなくつくれる」と言っています。
安倍首相の今の論理から行くと、大企業の賃上げだけとにかくクリアすればいいとばかりに経団連へ頼み込む腹なのかも知れませんが、消費税増税で最も収奪されるのはワーキングプアなど低賃金で酷使されている労働者ですから、この底上げなしに消費税を増税することなど許されるものではありません。
これまでの不明を悔いて日本政府が最低賃金を全国一律で大幅引き上げでも実行しない限り、2017年4月の消費税増税は許されませんし、それでも消費税増税を強行すれば日本経済は壊れると思います。
安倍首相自身の言葉である「しっかりと実質賃金が消費税分を入れても追い越していく状況を間違いなく作る」というのを、本当の意味で実行するためには、「全国一律最低賃金の大幅アップ」や「正規労働者と非正規労働者の均等待遇」、「女性差別賃金の撤廃」などの政策が自民党と公明党の選挙公約の重要な柱として存在しなければなりません。
しかし、選挙公約に「全国一律最低賃金の大幅アップ」などがないどころか、逆方向となってしまうアベノミクスの成長戦略(「生涯派遣・正社員ゼロ」や「過労死促進・残業代ゼロ」)をさらに進めるというのですから、消費税増税分を上回る賃上げどころか、一部の大企業正社員などを除き多くの労働者がワーキングプア化するほかない事態になってしまいます。
実際、先の国会で自民党が強行しようとしていた「生涯派遣・正社員ゼロ」の派遣法改悪で下のグラフのように、多くの労働者がワーキングプア化することになります。
この多くの労働者のワーキングプア化がアベノミクス第3の矢である成長戦略ですから、今回の総選挙で安倍政権を信任するようなことになってしまうと、労働者は貧困化させられる上に、2017年4月に必ず消費税増税を実施するというダブル貧困化政策を許すわけですから、間違いなくアメリカに追いつき追い越してしまうような「貧困大国日本」が生まれることになるでしょう。それを許さないための総選挙とする必要があります。
▲ 派遣法改悪がダメな35の理由-「おい地獄さ行ぐんだで!」労働者は蟹工船地獄、竹中平蔵氏はピンハネ天国 参照
『官製ワーキングプアなくし、誰もが幸せになる行財政へ 井上伸 - 個人 - Yahoo!ニュース』(2014/12/2)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/inoueshin/20141202-00041166/
(国家公務員一般労働組合執行委員、国公労連書記、雑誌編集者)
きょうの朝日新聞(12/2付)に党首討論での安倍首相の発言が掲載されているのですが驚きました。
<賃上げのチャンスは1年に1回しかない。(今春は)2%以上賃金を上げることができたが、消費税3%を乗せた分には届かない。来年も再来年も上がっていく。その翌年も賃上げを行えば、しっかりと実質賃金が消費税分を入れても追い越していく状況を間違いなく作ることができると思う。アベノミクスでしっかりと雇用は改善し、賃金は増え、消費は増えている状況が続いている。間違いなく17年4月には引き上げられる環境をつくれる。>
出典:朝日新聞12月2日付 党首討論

それで、きょう(12月2日)、厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」によって、この10月の実質賃金はマイナス2.8%となり、16カ月連続で賃金がマイナスになっていることが分かっています。これをグラフにすると上になります。
安倍政権が発足したのは、2012年12月26日ですから、アベノミクスのスタートは2013年1月からになります。
上のグラフを見て分かるように、アベノミクスが実施されてきた2013年1月から2014年10月までの22カ月中17カ月も賃金はマイナスで、今現在16カ月連続で賃金マイナスを更新中というのが政府統計による客観的事実です。この惨憺たる賃金マイナスの状況を安倍首相は「アベノミクスでしっかりと賃金は増えている状況が続いている」と言っているわけです。
きょうの朝日新聞の見出しにも「『アベノミクスで賃金増』安倍氏」とありますが、事実にもとづいた見出しを打つなら「『アベノミクスで賃金減、それもアベノミクスの22カ月中17カ月も賃下げ』安倍氏懺悔」ということになります。
それから、昨日のエントリー「安倍首相『15年間で最高の賃上げ』?→過去最悪の非正規化と貧困増で貯蓄ゼロが1年で250万世帯も急増」ですでに指摘していますが、安倍首相が繰り返す「2%以上の賃上げ」が行われたのは、たった0.008%の大企業に過ぎません。そのたった0.008%の大企業においてさえ、安倍首相自身が告白しているように、「(今春は)2%以上賃金を上げることができたが、消費税3%を乗せた分には届かない」のです。
安倍首相の強弁はさらに拍車がかかって、2017年4月までには今回の消費税増税3%分とさらなる増税2%分を合計した5%分をも上回る賃上げが「間違いなくつくれる」と言っています。
安倍首相の今の論理から行くと、大企業の賃上げだけとにかくクリアすればいいとばかりに経団連へ頼み込む腹なのかも知れませんが、消費税増税で最も収奪されるのはワーキングプアなど低賃金で酷使されている労働者ですから、この底上げなしに消費税を増税することなど許されるものではありません。
これまでの不明を悔いて日本政府が最低賃金を全国一律で大幅引き上げでも実行しない限り、2017年4月の消費税増税は許されませんし、それでも消費税増税を強行すれば日本経済は壊れると思います。
安倍首相自身の言葉である「しっかりと実質賃金が消費税分を入れても追い越していく状況を間違いなく作る」というのを、本当の意味で実行するためには、「全国一律最低賃金の大幅アップ」や「正規労働者と非正規労働者の均等待遇」、「女性差別賃金の撤廃」などの政策が自民党と公明党の選挙公約の重要な柱として存在しなければなりません。
しかし、選挙公約に「全国一律最低賃金の大幅アップ」などがないどころか、逆方向となってしまうアベノミクスの成長戦略(「生涯派遣・正社員ゼロ」や「過労死促進・残業代ゼロ」)をさらに進めるというのですから、消費税増税分を上回る賃上げどころか、一部の大企業正社員などを除き多くの労働者がワーキングプア化するほかない事態になってしまいます。
実際、先の国会で自民党が強行しようとしていた「生涯派遣・正社員ゼロ」の派遣法改悪で下のグラフのように、多くの労働者がワーキングプア化することになります。
この多くの労働者のワーキングプア化がアベノミクス第3の矢である成長戦略ですから、今回の総選挙で安倍政権を信任するようなことになってしまうと、労働者は貧困化させられる上に、2017年4月に必ず消費税増税を実施するというダブル貧困化政策を許すわけですから、間違いなくアメリカに追いつき追い越してしまうような「貧困大国日本」が生まれることになるでしょう。それを許さないための総選挙とする必要があります。
▲ 派遣法改悪がダメな35の理由-「おい地獄さ行ぐんだで!」労働者は蟹工船地獄、竹中平蔵氏はピンハネ天国 参照
『官製ワーキングプアなくし、誰もが幸せになる行財政へ 井上伸 - 個人 - Yahoo!ニュース』(2014/12/2)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/inoueshin/20141202-00041166/
(国家公務員一般労働組合執行委員、国公労連書記、雑誌編集者)
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