☆ <若者を再び戦場に送るな!(1)>
<転送歓迎>(重複ご容赦)・「新芽ML」・「ひのきみ全国ネット」
・「戦争をさせない杉並1000人委員会」・「杉並コモンズ」の渡部です。
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私は、「明けない夜はない」(249・250)で、<羽場久美子先生の講義と東アジアでの代理戦争の危機(前・後)>を書いた。
本日(5月25日)の「朝日新聞」に<政治活動届け出 半数超が廃止 全県立高校義務化の愛媛>という記事が出ていた。そこには次のようなことが書いてあった。
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2016年夏に選挙権年齢が18歳以上に引き上げられるのを前に、文部科学省は15年10月、それまで「教育上望ましくない」と規制していた校外でのデモなどの政治活動参加を解禁した。・・・
・・愛媛県立の全高校が校外での政治家活動参加を事前に届け出るよう校則で義務づけた。
この届け出制を、全65校(・・)の半数超にあたる36校がすでに廃止したことが、各校や県教育委員会への取材でわかった。
29校はまだ校則に残っているが、7校が廃止を検討中だった。
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よく「日本の若者の政治意識が低い」などと言われるが、それはこれまでの文部行政がそうしてきたということが、この記事でよくわかる。
戦後、自民党支配下で、文部行政は一貫して若者の政治意識を抑えてきた。
そうして戦前の「修身科」の復活をはかり、ついに「道徳科」を<特別の教科>とまで持ち上げるまでになった。
教員には「政治的中立」の名のもとに政府批判などをさせないようにしてきた。
これでは政治意識が高くなるわけがない。
また、政治意識抑制の最大の典型は、学校現場における「日の丸・君が代」の強制である。
国旗・国歌はその国がどういう国であるかを一番よく表すものである。
「日の丸・君が代」は戦前天皇制と戦争のシンボルであった。
戦後新憲法では「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」が定められた。
これを、その歴史的役割や歌詞の意味も教えずに、文部行政はただただそれを生徒たちに強制してきたのである。
だから多くの生徒たちはそれが天皇主権の歌であり、戦争のシンボルになった旗であることを知らない。
そして、「日本は民主主義・平和主義の国だ」と思い込まされているのである。
(戦後最大の政治的喜劇ともいえよう)
戦前の日本の教員の多くは、政治的に無知なまま教え子を戦場に送った。
だから戦後、そのようなことを二度と繰り返すまいとして「教え子を再び戦場に送るな!」というスローガンを掲げ闘ってきた。
その闘いの中には「勤務評定反対闘争」、「学テ反対闘争」、主任制反対闘争」、「道徳復活反対闘争」、「日の丸・君が代強制反対闘争」などがあった。
そのたびに多くの教員が処分されてきた。
最後の闘争については、戦後最大の思想弾圧処分と言ってもよい。
処分された教員たちは担任を持たされず、退職後の再任用や講師の道も閉ざされている。
天皇制と戦争のシンボルに反対することが許されない教育現場になってしまっているのである。
そして、日本社会は急速に若者を再び戦場に送る社会になってきた。
(岸田内閣による戦争準備・戦時体制づくりは急ピッチである)
しかし、こうした動きに反対する動きは現在なお粘り強く闘われている。
今年1月には最高裁で敗訴したが、大阪の教員松田さんは<「君が代」調教NO!裁判>を闘った。
また大阪の奥野さんは<合理的配慮無視裁判>を上告している。
東京では「君が代」第五次裁判が闘われている。
さらに大阪では、卒・入学式に直接生徒たちに訴えるビラまきが行われている。
このビラは、生徒の立場に立ったよくできたビラだと思うので、この春の卒業式にまかれたビラを添付する。
全国の皆さん、少子高齢化で行き詰まる社会で、私たちの大事な若者たちを再び戦場に送るようなことがあってはならない。
そうならないために、この度<若者たちを再び戦場に送るな!>シリーズを出すことにした。
多くの皆さんとの共同の闘いを期待する。 共に声を上げよう!!
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