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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

平然と嘘をつき、知らぬふりをする、佐川さんは「道徳教育」の鑑

2018年04月21日 | こども危機
  《三枝成彰の中高年革命(日刊ゲンダイ)》
 ◆ 忖度する人が評価される 安倍政権が押し付ける道徳教育


 この4月から本格的な道徳教育が始まった。これまでは教科外の活動とされてきたが、「教科」として格上げされて「評価」もされる。いずれは進学や就職にも影響してくるだろう。「道徳」の成績が悪くて進路が変わってしまうということが起こるわけだよ。
 そんな道徳教育を推し進めたのは現政権で、安倍首相以下の閣僚たちや官僚、自民党の幹部クラスといった“安倍一族”ともいえる面々だ。
 森友学園側との交渉記録について平然と「ない」とウソをつき、加計学園の獣医学部新設について側近が「総理のご意向」「首相案件」だと言った記録が出てきても知らぬふりをする。そんな連中が道徳教育を始めるというのだから、もう、笑うしかないよね。
 道徳では「相手の気持ちを重んじろ」と教えるはずだ。これは「忖度しろ」ってことなんだよ。
 安倍さんは、財務省の役人が昭恵夫人の意向を忖度したことを「あるはずがない」と否定しているけど、一方では、忖度は道徳的なんだという教育をしようとしている。
 もちろん行政はすべてのことを明らかにできるわけでないだろうし、必死で上司を守り、自らも守る佐川さんは「官僚のかがみ」なのかもしれない。
 でも、ただでさえ忖度が美徳とされてきた国で、子供のころから「忖度しろ」と教育されれば、従順で言うことを聞く国民ばかりになってしまう。
 戦前の道徳教育は、多くの逆らわない、疑わない人を育てて、戦争に駆り出した。
 お国のために命を捨てろといわれ、実際に、350万人の方々が亡くなったんだ。ところが、いまだに110万柱の遺骨が戻っていない。かつての戦地に放ったらかしなんだ。これはひどいよね。
 僕は今年11月に「六本木男声合唱団ZIG―ZAG」のメンバーとインド東部のインパールに行き、追悼の合唱をやる予定だ。
 これまでもレイテ、ガダルカナル、ペリリュー、クェゼリンを訪ね、慰霊のための献歌をやっていて、今度が5回目になる。
 そこで「君が代」「荒城の月」「ふるさと」といった曲をやると、必ず周囲の木がざわざわとして、そよ風が頬をなでていくんだ。これはその場にいたみんなが感じていることで、確かに霊はいると思う。
 白骨のまま放置されているんだから、無念だろう。

 ウソが平気な人たちが押し付ける道徳観で、この国が良くなるとは、まったく思えないね。
『日刊ゲンダイ』(2018年4月14日)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/227129
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