先日、ベーゼンドルファーのピアノを専門に扱う工房兼ショールームにお邪魔して2時間スタジオをお借りして弾いてきました。
ピアノって、新品時はまだピアノという素材の状態で、そこから何年も弾きこんで手入れをして楽器として仕上がっていくものだと思ってます。
私の感じ方では、弾きやすくよく鳴っているピアノって、だいたい10年から20年くらい弾きこんでいる場合が多いです。 特に、ライブなどで毎日弾きこんでいるピアノは弾きやすい場合が多いです。
逆に、インテリア重視でほとんど弾かれていないピアノは、たとえ高価なスタインウェイでも鍵盤が堅く音も鳴らずあの軽やかな音色にはほど遠いことがあります。
近年は、良い木材が減っているらしく新しくショールームに並んだ新品のピアノは概して良くない印象を受けます。
そして、ピアノのリニューアル再生といっても、その出来栄えは技術者に大きく依存するようでメンテナンスも含め、とても重要な要素のようです。
そんな中、ショールーム兼スタジオにお邪魔してしっかりと調整されたベーゼンドルファーを弾かせていただきました。
最初は少し戸惑いながらも、あの輝くような音色・鍵盤まで振動が伝わってくる感覚、そして、重なり合う音色の盛り上がり感など、ベーゼンドルファーの特徴がしっかりと伝わる、とても良いピアノで感激しました。
ベートーベンの月光やドビュッシーの月の光など、ベーゼンドルファーのピアノに合ってるなぁと思う曲も何曲か感じられました。
2時間なんてあっという間、時間が過ぎるのを忘れてしまいそうな心地よさは、たまらない魅力です。
なんとも贅沢な時間を過ごした気分の一日でした。