せっかくの連休だが、天気予報をチェックすると、低気圧が勢力をプチ爆弾化しながら北東に抜けるため、風・うねりとも大きくなる予報が出ていた。
土曜日の夕方に再度チェックすると、なんとか日曜の夕方には風が収まり始め、深夜から翌日に掛けて弱くなるとのこと、・・・となれば、アジだ!
実は、桜の園さんから
「最近忙しいの? ・・・・○○で、30尾くらい上がってるらしいよ。」
と土曜日の昼ごろに電話をもらっていて、頭の中はすっかりアジモードになってしまっていた。
日曜日、午前中に家の用事を済ませ、13時に出発、17時頃には遅くても着くだろうと高をくくっていたら大間違い、富津館山道路の料金所付近を先頭に、木更津南icあたりまでが大渋滞、一足早い南房の春を楽しむ人達が、どっと繰り出していた。
結局、館山周辺に着いたのが、日がとっぷりと落ちた18:30頃、外洋向きの海岸線を東に向かって車を走らせながら釣り座を物色するが、思うところには必ず釣り人のライトが見える。
なんとか白浜付近の磯にできそうな場所を見つけて、釣り始めたのが19:00頃、溶かしたアミエビブロックにアジパワーを混ぜてペースト状にしたものを、クリーム絞り器に詰める作業ももどかしく、久しぶりのカゴ釣りにわくわくしながら第一投。
2投、3投・・・・10数投・・・あれ? あれれ? 釣れねーじゃん・・・。
一年でもっとも活性が下がるこの時期、コマセに寄るまでに時間がかかることもあるので、根気よく打ち返してみたが、針に掛かったのはフグのみ・・・・(泣)
21:30頃、持ってきたコマセの半分(アミブロック1個分)が無くなったところで移動を決意、すばやく撤収して再度来た道を戻るように車を走らせると、夕方釣り人がいた磯も、釣り人が止めるであろう駐車スペースも、空いていた。
やはり、釣れてないのか?
転々としながら館山市の某磯まで来ると、やはり夕方釣り人がいた所が空いていた。
無人を確認し、残りのコマセを捨てるつもりでやろう・・・と車に戻りかけたとき、駐車スペースの別の車の中から、声を掛けられた。
「あっ・・・どうも! あれ?休憩中ですか? 白浜方面でやってたのだけど、ぜんぜん駄目で・・・」
「うん、実は竿がいかれちゃってね。ちょっと休憩してるとこ・・・今から満潮になるし、風はいい方向から吹いてるから、釣れんじゃねえかな?」
とは、南房では度々ご一緒になるSさん、どうやら夕方光っていたライトはSさんだったらしい。
さっそく、気分を新たに第1投・・・2投・・・すると・・
ギュンン・・・と忘れかけていた竿先を持っていかれる感触、そして海面に滲みながら消える光跡!
ようやく釣れあがったアジは20cmほどの小型だったが、今年に入ってまともに釣行できなかっただけに、新鮮な感動がある。
続けて3投目も同型、4投目は嬉しさのあまり焦って、手前に投げてしまいスカ・・・、回遊の関係か、時々食わない時間帯があるが比較的コンスタントにアタリがあり、1時間ほどで、25cmほどのここでは良型の部類を含め10数尾がクーラーに収まった。
これは、このままやれば50尾くらい行くかな?と思ったが、そうは行かない。
沖からのウネリが大きくなり、時折足元までしぶきが上がるようになった。しかも潮が右から左沖にカッ飛び出し、あっという間にカゴがポイントを通過してしまう。
あまり流しても回収が大変なので、なんとか潮の緩むところを探しながら悪戦苦闘すること1時間、相変わらずウネリは残っているものの、潮が緩くなって再びアタリが出始めた。
少しずつアタリの出るテンポが上がってきたが、今度はアタリの出方が弱く消しこんでも竿先までアタリが出ない、また使用していた最後のサビキ仕掛けがパーマしてしまい、急造の2本針仕掛けをセットするなど時間を取られて、効率が低下。
ようやく30尾近くなって、わずかに明るくなった東の空を仰ぎながら、帰りの時間を考え始めた頃・・・
「どう?・・・上がってる? ほう~・・・じゃ竿を変えてやってみるかな?」
・・・とSさんから声を掛けられた。
しばらくして、Sさんと二人で攻めることになったが、休憩十分のSさんは快調に釣り上げるが、中途半端な仕掛けに睡魔に襲われて朦朧としているワシは、集中を欠いて超過激減。
ここで4:30頃ギブアップ宣言して、Sさんを残して帰路に着いた。
夕方現場に入り、客(お魚)をタップリの酒と雰囲気(餌とコマセ)で酔わせといて、食いついた客はがっちり抑える。明け方までそんなことを繰り返し、日の出とともに棲家に戻る。
どこかホストの生き様に似ているな・・・と、徹夜して縮んだ脳がかってに想像していた。
≪ 釣行データ ≫
日時:2007年2月11日18:30~12日4:30
場所:白浜某所(釣果なし)~館山某所
潮汐:長潮
釣果:アジ 20~25cm×34尾