むかーし、一月ごろになると炬燵の上にでていたのが、ふるづげおごご(漬物)です。しなしなの沢庵やキュウリ、酸っぱくなった白菜等です。今から考えると乳酸発酵食品で体によさそうです。
むかしは、秋になると家族総出で大根や白菜を天日に干して乾かし、そのあと大きな桶に漬け込んだもんです。ある程度漬かると食べ始めるのですが、年が明けて春になり新しい野菜が出てくるまでの間、それらの漬物を食べ続けていたのです。そのため必然的に桶の底の方には熟度の進んだ漬物が発生します。
実は私はそんな漬物が大好きです。沢庵の皮を引っ張ってシャリシャリ食べたり、白菜の酸っぱいのをカツ丼などの添え物にして食べるのです。漬物の酸が脂を中和してくれたんですね。
ところが近年は、いつでも新鮮な野菜が手に入るようになったため漬物は浅漬けが増えてきて、食堂等では業務用のパックを提供するところも出てきました。
私がよくいく料理屋では、さすがに漬物を買ってこないようですが、やはり古漬けはでてきません。↓こんな感じの浅漬けです。変なものは入っていないのでおいしいんですが、たまには古漬けが食べたいなー。

そんなことを思っていたんですが、古い馴染みのおでん屋さんのおかみに古漬けの話を振ってみたところ「あら、おらえさあるよ」って話し。
さっそくお願いしたところ、きれいですが一応古漬けが出てきました。
これこれ♪ ということで、これとおでんを肴に燗酒を頂きます。


前述の料理屋の女将にも沢庵を残しておくように伝えたので、これから古漬け沢庵も頂けるかもしれません。
んめものくーには、段取りせねばわがねーな