だいぶ前の話ですが、ある活発な娘さんから
「「いってで、はずごどね」っていわれたんだけど、意味わかんない」
と聞いたことがあります。若い人たちに「俺のかだってっこど、わがっか?」と聞くと、「大体わかります。」と答えられるので、会話の流れでは概ね理解できるんでしょうが、個々の表現については、なかなか難しいのかもしれません。
「はずごどね」は、「はいと言うことがない」
ですから、大人のいうことを聞かずに素直でないという意味です。昔は、目上の人に言われれば、少々疑問に思ってもそのとおりやったのですが、この頃は、そんなことはなくなりましたから、年寄りからすれば
「はずごどね」 人が増えたと思うのでしょう。
特に男尊女卑とまではいいませんが、女性が年上の男性に物申すということは、あまりありませんでしたから、くだんのアネッコも「はずごどね」と言われたのでしょうね。
それと同様にかつては、目上の人に指示の理由を尋ねるということは、ほとんどありませんでした。
このため「なしてや?」(なぜ?どうして?)という疑問文は、みんな知ってはいますが、日常会話ではほとんど使われません。この言葉を発すると、
「なんたら、わげのに返歌けして!」 と叱られます。
このへんでは、全体の会話や行動から類推してその理由を忖度するのが正しい方法です。