5月30日に奥州市江刺にある「日本料理 新茶家」で、初夏のお料理を堪能してきました。コロナ騒ぎでなかなか会食の機会を得られませんでしたが、そろそろ落ち着いてきたので久しぶりに出かけてきました。
控えていた時のお弁当やサンドイッチなどもあとで紹介しますね。
この日はぎりぎり5月なんで、菖蒲と蓬が乗ってました。
菖蒲の形が剣に見え、蓬の形が炎に見えるから、厄除けになります。
食べる人の健康を祈って。
先付け
☆翡翠豆腐 ウニ 防風 蝦蛄 干し貝柱の冷やし餡
滑らかで程よい食感の翡翠豆腐で生ウニを包む。その上にプリッとした蝦蛄。干し貝柱の冷やし餡は、しっかりとした味と旨味。私の好きな豆もツヤツヤでよい食感。
☆田村さんの白アスパラ アオリイカ 焼き一寸豆 山椒 黄身酢掛け
白アスパラは、焼かれていて余計な水分が抜けサクサク。しっかりとした食感のアオリイカ。優しく香ばしい一寸豆。それらをなめらかな黄身酢が包み込む。上に山椒があしらわれ心地よい夏の香り。
寫樂 純米吟醸 東条山田錦
米の旨味がしっかりしている。吟醸香は、それほど強くなく、ゆっくりと広がるタイプ。酸もそれほど感じないが、すっきりと切れる。こりゃ旨い。
☆八寸 鱧とパドロンのお浸し 鯛大徳寺粽 鮟肝みそ酢 南京 車海老つや煮 真子鰈一夜干し しどけ生うに
私の大好きな靖公君の八寸。鱧とパドロンは、フワフワの鱧にシャキシャキのパドロン。お浸しの汁がめちゃ旨い。
真子鰈は、香ばしく焼かれぱりぱりの食感。車海老つや煮は、車海老独特のプリッとした食感がハンパネー。海老の良い香りに山椒が香る。
それぞれの食材の持つ味や食感や香りを十全に引き出す調理法。本当にこれで酒が何杯飲めるか分からないくらい。でも、先が長いからなー(^^;
途中で鯛の粽は、ホッとするね。
☆煮物椀
鱧葛打ち あいこ おくら 梅
鱧を吸い椀に。一点の濁りもない汁に、ふわっとした食感の鱧。やっぱりここの椀物が好きだなー。
軽い渋みとシャキシャキとした歯触りのあいこ。その上にとろとろのおくらと梅。なんとも素晴らしいバランス。
椀の蓋には、桐の花。夏ですなー。
土田 生酛仕込
スッキリと軽く料理に合わせやすいお酒。でも、生酛だなー。
☆向付
かつお藁焼き とり貝 新玉ねぎちり酢 活かじか 土佐醤油 塩 すだち
香ばしいかつお、独特の食感のとり貝、しっかりとした食感のかじか。
かじかはのお刺身は、たぶん初めて。しっかりとした食感で、仄かな香り。夏だなー。
☆揚物
稚鮎 姫竹 こし油 たらの芽
さっきまでピチピチ泳いでた稚鮎を天ぷらに。かわいそう。。。なんて思う間もなく頭からガブリ。
山菜の天ぷらもそんじょそこらとは大違い。
むかし北白川の川床で、稚鮎の天ぷらを食べたことを思い出した。京料理は良いなー。
☆箸休め
菅野さんのフルーツトマト じゅんさい 梅土佐酢
ちょっとここで一休み。
おいしいものの連続だと、ちょっと緊張というか、食べ疲れることもあるんだけど、そんなときに出てくるのが、箸休め。ひんやりスッキリで、つるっと(^^♪
トマトが食べられなかった人もこれなら大丈夫だとか。
☆炊合せ
久慈市山形の柿木さんの短角牛 白髪ねぎ 茗荷 鴨茄子 白芋茎 薄くず仕立て
いつものしっかりとした短角牛。葛の中には味のしみた鴨茄子とシャキッとした白芋茎。さらに茗荷と白髪ねぎで味と香りがより一層引き立ちます。味と香りの多重構造。凄いです。
そこを赤ワインで洗い流す。
ただただ美しい。
☆ご飯
鯛と筍のご飯
素晴らしい料理の後には、この美しい鯛ごはん。
みそ汁と漬物でいただきます。それにしてもほっこりしておいしい。
☆水物
山路酪農牛乳ソルベ びわ びわ酒ジュレ 木の芽
いつもの軽やかなソルベに爽やかなびわ。素晴らしい食事を軽やかに締めくくります。