2009年3月15日。ドゥダメル指揮、ドンジョヴァンニ。Staatoper、ベルリン。
Conducctor: Gustavo Dudamel
Don Giovannni: Andrea Concetti
Donna Anna: Anna Samuil
Don Ottavio: Tomislav Muzek
Komtur: Andreas Bauer
Donna Elvira: Aga Mikolaj
Leporello: Hanno Muller-Brachmann
Maseto: Arttu Kataja
Zerlina: Sylvia Schwartz
劇場の入り口では、チケットを求める人の姿も。ドゥダメル指揮の初日とあってか満席のよう。
第一幕の幕が下りたところで既にブラボーが飛び出していた(ブラボーの声がオペラ歌手張りだった)。休憩にロビーに出る人々の表情からも満足と興奮が読み取れる。場所柄か出演者のためか、音楽関係者と思しき人々も非常に多い。
指揮者も歌手も若く、演出もモダンで、とてもエネルギッシュ。ドレスデンのモダンな演出には文句をつけていたが、スクーターが舞台を走るこの演出を笑って観ているのだから、単純に出来の問題か。
休憩時間に指揮台を観てみると楽譜がない。もしや、ドゥダメル、オペラまで暗譜か?恐ろしい。
ドンジョヴァンニが地獄落ちする場面では、ドゥダメルの指揮の真骨頂。彼の指揮を左目で捕らえ、歌手を右目で押さえ、耳は音楽を聴き、脳みそはその全てをインテグレートする。オペラの醍醐味である。
Donna Elvira役のMikolaj(写真中央右)が出色の出来。でも、モーツァルトのイタリア語オペラを演じるのならば彼女にももう少しラテンの血が欲しい、と思うのは私だけだろうか。
ドゥダメルの指揮でワーグナーのオペラを聴きたい、観たい!!
特に第一幕ではLeporello役のBrachmannが良かった(写真右)。ちょっと抜けていて、ルパンのようなイメージ。ドンジョヴァンニよりモテるんじゃないかしら?
Londonに着いてから、Heathrow Expressの中でモーツァルトのレクイエムを聴いていて、これもドゥダメルに振って欲しくなった。あ、マタイも。結局、自分の好きな曲を一通りドゥダメルで聴きたい、というだけのことなのだわ。