rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

好き嫌いの容認とハングリー精神

2010-04-19 19:49:17 | 社会
最近自分の科に入院した小学生の食事オーダーを出した時に、トマト、セロリ、ピーマン禁(食べられないのでメニューに入れない事)という指示が必要だと言われました。アレルギーなのかと聞くと「嫌いだから出されても食べれない」と言います。「食べたくないものは除けて他のものを食べれば良いではないか。」というのは我々の世代の大人の無粋な認識のようで、今どきの子供の親は嫌いなものを食事に出すことは(禁)という考えのようです。

自分の子供が「あれが食べれない、これが食べれない」などと言おうものなら「もう食事をしなくて良い。」と食堂から追い出すところです。偏食を許すということは社会に出て「負け組」の烙印を押されることを約束するに等しいことです。愛情のある親として子供にそのようなことを許すことはできません(ペットの猫は嫌いなペットフードは食べなくても良いかと思ってますが)。

21世紀の世界はどのように変化するか想像もできません。波乱に満ちた世界で生き残ってゆくためには「あれが食えない、これが食えない」と言っているような人間から先に淘汰されてゆくのは当然でしょう。そこまで深刻な状況でなくても同じ能力で「何でも食べます」という部下と「偏食」の部下をどちらか世界各地に派遣する必要が出た時、どちらを選ぶかは明らかでしょう。

予想通り「偏食」のその子は年齢の割に小柄で線が細い。どこかではじけて親を跳ねのけ、逞しくならない限り一生は暗いだろうと思わせる子でした。

わが家の女性軍は今「東方神起」なる韓国のアイドルグループに夢中になっていて、解散するのドラマに出るのと大変な騒ぎなのですが、それなりに売れない時代があって一生懸命練習をしてチャンスをつかんでスターになったというハングリー精神があるようです。

20―30年位前は東北や九州の若者がハングリー精神で売れない時代を乗り越えてスターになったように記憶しています(武田鉄矢とかタモリとかその他アイドル連中)。90年代になるとそれが沖縄あたりまで延びて安室さんとかスピードとかのアイドルスターが出現したと記憶しています。今はそれが海をもう一段階超えて韓国にまで延びたということでしょうか。ハングリー精神を持った若者が一旗揚げるために頑張るには全く文化から隔絶されたようなど田舎では駄目で、ある程度の生活レベルがあって都会のきらびやかさにあこがれるような下地がないといけないのでしょう。

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日本の高校生の勉強時間は1日平均7.6時間で、中国の12.9時間、韓国の11時間より大幅に少ないことが、財団法人日本青少年研究所(東京)などの国際調査で分かった。「勉強がきつい」と答えた割合は韓国より低かったが、中国を上回った。
 調査は2008年9~10月に日米中韓の4カ国で実施。各国とも中学生、高校生の計2000人前後が回答した。
 日本の高校生の勉強時間の内訳は学校が5.5時間、家が1.6時間、塾などが0.5時間。11年前に行った調査と比較すると、合計で1.5時間少なかった。
 中学生の勉強時間は8時間で、やはり中国の14時間、韓国の9.8時間より少なかった。米国は無回答が多く比較できなかった。   (時事通信社)

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というニュースがありましたが、これなどは日米中韓の高校生達のハングリー度をよく表わしているのではないでしょうか。勿論どの国にも勤勉家も怠け者もいるでしょうが、平均してみると昔の日本の高校生の方が今の中韓の高校生に近いレベルでハングリーだったと言えると思います。

お公卿さんのように育ちが良いのも世の中が平和で安定している時は雅で良いかも知れませんが、波乱の時代には生き残っていけない。好き嫌いを容認する親子を見て不安に思う中年です。
コメント (2)
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