大分前に購入していたAirfixのB-24とAcademyのシュトルヒを作りました。
B-24はB-17があまりに有名なので目立たない存在ですが、B-17より4年遅く設計され、その欠点であった航続距離や爆弾搭載量の不足を補うに足る設計となりました。航続距離が3,200kmが5,960km(最大)に伸び、爆弾搭載量も1,800kgから4,000kgに増加(それぞれB-17との比較)した割には、アスペクト比が大きく、細い主翼はやや不安定に見え、実際被弾するとすぐ墜落するという評判から乗員の信頼はB-17の方が厚かったようです。しかしこれらの特徴は太平洋上の長距離爆撃や洋上哨戒、輸送には適していたため、様々な派生型を含めて18181機という米軍軍用機史上最多の生産機数を誇りました。
オリーブドラブとニュートラルグレーの実機 Airfix 1/72 B-24J シルバー塗装 雰囲気は出ていると思う
模型は中学の頃レベル社製のを作った記憶があるのですが、その時はオリーブドラブとニュートラルグレイの標準塗装にしたので、今回はシルバーに挑戦しました。ベースに黒を吹いてからシルバーリーフのスプレー塗装をしたのですが、アルミ調というよりはラメを吹いた感じになりました。また老舗エアフィックスのプラモながら、古い金型のせいか、車輪もレベル社製は垂直に降りていたのですが、やや斜めです。機首と尾部の砲塔と胴体の間もかなり隙間があり、パテで補正できるかと思ったのですが、むしろプラ板か厚紙を使った方がよかったです。透明部品には殆ど筋がなく「のっぺらぼう」、主翼と胴体の接合も削り出しが必要とデカールは新しかったものの模型本体は気合が必要でした。前回作ったハリファックスと並べてみました。ハリファックスの細い胴体が目立ちます。
デカールは新しいので両面に描かれたノーズアートは割と鮮やか
ハンドレページハリファックスの胴体は細い。B-24のアスペクト比が高い翼が特徴的
フィゼラーFi156シュトルヒ(コウノトリ)は、1936年に初飛行したドイツの連絡偵察機で、短距離離着陸(STOL)性能が抜群で向かい風であれば離陸50m、着陸20mで可能でした。学校の運動場程度の広場があればどこでも離着陸できる高性能であり、ドイツ軍特に陸軍の目と足としてアフリカからロシア戦線まで幅広く活躍しました。エンジンは逆V型8気筒240馬力アルグスエンジンを搭載し、航続距離380km、最高速度は175km、最低速度がなんと50kmと自動車並みのスピードで飛行可能でした。総生産数は2,867機で、今でも各地の博物館などに実機が展示されており、戦後も使用されたため飛行可能な機体も複数残っています。
ベルリンのドイツ空軍博物館に展示された実機(翼は畳んである) アカデミー製 1/72 シュトルヒ 東部戦線の塗装
模型はやはり中学の頃Airfixの袋入りだった物をアフリカ戦線仕様で作りました。今回は初めてAcademyのプラモを製作してみたのですが、韓国製で細かい作りこみが素晴らしいと思える所と、今一つと言う所が混在していました。良い点は細かい部品の取り付け位置などが本体に穴などで示されていたり、内部の骨組みなどが再現されていたりする点です。今一つな所はせっかく細かい所まで再現されていても部品が大きすぎたり、乗降用のドアが開く状態で製作可能になっているのに開いた状態では翼桁に当たってしまうといった点、また翼下面デカールに誤りがあるなどアバウトだと感じます。日本の会社だとこの辺もう少しこだわって作ると思います。昔作ったアフリカ戦線仕様と並べてみました。
アカデミー製は細かい所まで作りこんであるのは良いがポカもある。
昔作ったAitfix製のアフリカ戦線仕様と並べてみました。C型は無線搭載なのでアンテナを装着しています。