クルスク原発敷地にミサイル破片か 露がIAEAに通報 ウクライナ軍到達の情報なし
2024/8/10 10:57(産経Web)から
在ウィーン国際機関ロシア代表部は9日、ロシア西部クルスク州のクルスク原発敷地内で、撃墜されたミサイルの破片とみられるものが8日に見つかったとして国際原子力機関(IAEA)に通報したと通信アプリで明らかにした。クルスク州には6日からウクライナ軍が侵入、越境攻撃が始まった。代表部は、クルスク原発が立地する同州クルチャトフ市内、原発、インフラ施設への直接攻撃は現時点でないと表明。「ウクライナの無謀な行動がロシアの原子力施設を脅かしている」と批判した。
クルスク原発はウクライナ国境から最短でも約60キロ離れ、ロシア領内に侵入したウクライナ軍が到達したとの情報はない。同原発では越境攻撃を受けて治安当局の警戒態勢が強化されている。(共同)
ロシア領内ズチャはウクライナ軍が制圧した様ですが、右図の様に10日の段階で、周辺は既にロシア軍の予備部隊が囲みつつある。
2024年8月6日からウクライナ北部クルスクに接する国境からウクライナ軍約1,000名が30両ほどの車両と共にロシア領内に進撃、国境を護っていた50名ほどのロシア警備隊を蹴散らして30km以上ロシア領内に進撃を続けています。米国の親ウクライナである戦争研究所(ISW)の8月8日レポートでは、今回のクルスク侵攻の戦略的目的は不明(あえて予想しない)と報告しています。
米戦争研究所のdaily reportの要約(8月8日)
東部戦線で毎日1,000名近い犠牲を出し、既にウクライナ軍の敗北が確定しているこの戦況において、軍事的にほぼ何の意味もないロシア領内への小規模部隊による侵攻は、「人目を引くPR活動」(Publicity Stunt)が目的であるならばロシア軍の反撃部隊が十分に揃う直前に夜陰に乗じて全ての侵攻部隊が国境まで撤収すれば「成功」と言えるでしょう。侵攻部隊は東部戦線に送られている「全く訓練されていない強制徴収兵」ではなく、それなりに装備と訓練が整った兵であると言われます。制圧した地域を維持するには軍容が一桁足りません。ロシア領内侵攻を「快挙」だと寿ぐ親ウクライナ応援団は、昨年夏のウクライナ反撃において、ロシア軍が第一防御線を敢えて突破させてから殲滅させる作戦であったのに「ロボチネ制圧大勝利」などと大騒ぎした二の舞を今回もやらかすのでしょうか?
自制求められるイスラエル
欧米はテヘランでイスラエルによって殺害されたハマスのハニーヤ最高幹部の報復として、イランによるイスラエルへの攻撃が今週中にも行われると予想されていましたが、エジプトやカタールなどの働きかけで未だ時期を見ている状態と思われます。「自制求められるイラン」ですが、本当に自制を求められているのはイスラエルの方です。ハマス内の穏健派で米国等の仲介で行ってきた休戦交渉の交渉相手を暗殺した意図は「休戦交渉の阻止」をイスラエルが狙っていた事は明白です。イスラエルはガザ北部にも新たに避難命令を出して、既に4万人の虐殺を行ったガザのさらなる破壊を目指しています。長崎の式典に招かない程度の緩い抗議では「日本のくせに生意気だぞ!」(のび太のくせに生意気だぞーというジャイアンの声で)くらいにしか思われないでしょう。
自制を求める相手が違う。
外国からの資金提供で他国を利する政策を公務員や政治家が行うことは米国でも「スパイ行為」とみなされるはずですが、AIPACから金をもらって明らかに米国の民主主義に反する政策を進め、ネタニヤフの演説にstanding ovationを繰り返す議員達は「スパイ防止法」違反でしょう。
日本にいるエマニュエル米国大使はイスラエルの国益のためにG7大使たちを強要して長崎に行かせず、日米の親善を損ね、米国の国益を損ねた時点で「イスラエルのスパイ」だという証明がされたに過ぎません。まあ米国のご主人がイスラエルだという事ならば筋は通ります。(現在のイスラエル政府の主人はシオニズムを操作する英米巨大資本ですが)のび太のくせにと言われるのは米国もかも知れません?