落書き日記のススメ

毎日、日記をつけるのもいいけど 簡単な絵を描き続けるのもいいですよ。絵のある生活(落書き)のすすめ。

幸せは運ばれ済みだった…

2010-09-25 23:16:17 | Weblog
(つづき)
コウノトリが飛んで行くのをぼんやり眺めていると…

「どうしたの?」と部屋のなかからまた嫁さんの声がした。
どうやら寝ていた嫁さんを完全に起こしてしまったようだ。

僕は部屋のなかへ戻り「何でもない」と 先ほどと同じ返事をした。
ふと起き出してきた嫁さんを見ると、お腹が大きくなっているのに気づいた。

「!!」

(つづく)

幸せを運ぶコウノトリ…

2010-09-23 15:43:21 | Weblog
(つづき)
ベランダに戻ると 白い鳥は大きな羽を広げ、今にも飛びたとうとしていた。

飛び立つ前に振り返り
「私は“幸せの青い鳥”にはなれなかったけれど…赤子を運び届けるコウノトリになれたのです。

まさに“幸せを運ぶ白い鳥”だと思いませんか?」そういうとニコリと笑みを浮かべた。


一度軽く屈んだあと、その反動をいかして思いきり宙に飛び上がり再び大きな羽を広げた。
そして羽ばたいた瞬間、あっという間に3メートルほど上昇した。

「世の中は少子化らしいですが これでも結構忙しくしてて…このあと大塚さん家と木村さん家にも行く予定になってますので…ここらでお別れです」

そう言って、コウノトリは飛んでいった。
(つづく)

幸せを運ぶ白い鳥…

2010-09-22 21:18:02 | Weblog
(つづき)
「三日三晩 眠り続け、四日めに目覚めると 枕元には神様がおられて 優しく微笑みながらこう言ったのです。

『幸せの青い鳥にする事はできないが、幸せを運ぶ白い鳥にする事はできますよ』

私はもう嬉しくて嬉しくて、すぐに神様にお願いしたのです…」


「どうかしたの?」

話の途中で 寝ていた嫁さんが目を覚ましたらしく、部屋の中から声をかけてきた。
僕は慌てて振り返り「何でもない」と答えた。

(つづく)

いきさつ…

2010-09-21 23:41:44 | Weblog
(つづき)
丑三つ時。
草も木も 全てが眠りにつき、静まった真夜中にその鳥の話は続いた。

「スカイツリーから飛び立って、不器用なりに どうにかこうにか飛び続け、三日ほど経つと あの神の島に無事辿り着くことができました。

島の浜辺には 神様が待ってて下さって、私は到着するなり『青い鳥にして下さい』と頼んだのです。

しかし神様は あっさりと『幸せの青い鳥はいませんよ。あれは物語のなかの話です』とおっしゃったのです。

私はショックと疲れで、その場に倒れてしまいました」

(つづく)

あの合鴨なのか?…

2010-09-18 23:36:45 | Weblog
(つづき)
白い体に黒い羽、赤くて細く長い足。見たこともない鳥が目の前にいた。

驚き無言の僕。

「無理もないですよね。青い鳥では ないですものね」

やはりこの鳥は あの合鴨らしい。

「実は幸せの青い鳥は いなかったのです…」

そういうと あの合鴨だった鳥は いきさつを話し始めた。

(つづく)