落書き日記のススメ

毎日、日記をつけるのもいいけど 簡単な絵を描き続けるのもいいですよ。絵のある生活(落書き)のすすめ。

煙たいベランダ…

2010-09-17 00:48:13 | Weblog
(つづき)
ベランダに出ると 外は燻り続ける籾殻の煙が充満していて目がしみた。

涙目になる僕を笑いながら 合鴨は羽をばたつかせ、僕の方へと流れてくる煙を向こうの方へはらいとばした。

煙たさもなくなり、暗闇にも目が慣れてきた。

改めてベランダの柵にとまる合鴨に目をやると そこには合鴨ではなく、そして青い鳥でもない一羽の大きな鳥がとまっていた。
(つづく)

目覚めれば 午前2時…

2010-09-16 02:05:52 | Weblog
(つづき)
落書きをしていたら いつしか眠ってしまったらしく 気がつくと午前2時をまわっていた。

「バサバサッ…バサッ…」

ふいに鳥の羽ばたく音がした。
その音はだんだん大きくなり、窓のすぐ外のあたりまで近づいてパタリと止んだ。

「もしかして!」

直感で あの合鴨が帰ってきたのだと思った。

小窓より外をのぞくが、外は暗くてよく姿が見えない。

僕は「合鴨かい?」と暗闇に向かいたずねてみた。
すると短い沈黙のあとに「よくわかったね」という返事が返ってきた。

僕は慌ててクローゼットを出ると ベランダより外へ出た。
(つづく)

再びクローゼットより…

2010-09-13 00:37:50 | Weblog
(第一部)
その1
その2
その3
その4
その5
その6
その7
その8
その9
その10
その11
その12
その13
その14
その15
その16

(第二部)
いつものように 嫁さんが床についたあと、ひとりクローゼット兼書斎にこもり落書きしている。

小窓を開けると、生温い風と籾殻がくすぶる焦げくさい匂いがする。

この辺りは今が稲刈り真っ只中。
同じタイミングでなければならない理由など何ひとつないが、一軒の家が稲を刈り始めると、連鎖的に一帯の家が一斉に稲を刈りはじめるので、刈り終わったあとの籾殻の処理も重なりここ数日、一日中この焦げくさいなかで過ごしている。

もう収穫の季節だというのに しぶとい暑さはなかなか去ってくれず、まだまだ暑い日が続いている。


……ふと 合鴨の事を思い出す。

東京スカイツリーの上から 不器用に飛び立った合鴨は、無事に目的の島へと辿りついただろうか?

そして幸せの青い鳥になる事はできただろうか?

(つづく)

情景…

2010-09-07 23:52:24 | 沖縄帰省録
(旧盆帰省録 まとめ)
何度 実家へ帰っても、何だか違和感を感じる。

それもそのはず 僕が暮らしていた頃とは違い、実家には母しかいないからだ。

僕が沖縄を出てる間に 親が別れてしまったため、家族がバラバラになった。
東京で挫折し、沖縄に帰ろうと思った時もあったが 帰らずにいたのは…一体どこに帰れば、どちらに帰ればいいのか…わからなかったというのが正直なトコロだ。

でも今はそれで良かったのだと思う。
父と母 ふたりを同じように…中立的な立場でいれたのは ひとり遠くにいたからだと思う。


よその家へ婿入りし、新しい家族とともに暮らしてみて思うが…いろいろあったが“良い家族”だったのかもなと思う。

寡黙な父、機械いじりばかりしていた兄、まだ小学生だった弟…皆がいない実家に違和感を感じてしまうのは いろいろな思い出があるから感じるわけで、そう思うと やはりここが“僕の実家”なんだなと思った。

「次 帰ってくるのは いつになるだろう?」そんな事を考えながら実家を後にした。

そばを食べてる風景…

2010-09-06 23:55:06 | 沖縄帰省録
(旧盆帰省録 その5)
実家近くには 有名なそば屋があって、帰省した際は必ず寄って 懐かしい沖縄そばを味わう。

混雑する正午前にお店に入り、ひとり野菜そばを食べていると…正午をまわると同時に 観光客が次から次へと入ってきた。
皆 手には旅行雑誌を持っている。
きっと雑誌には“ソーキそば”がオススメされているのだろう 観光客らは こぞってソーキそばを注文していた(笑)

同じタイミングで 同じメニューを注文したので ソーキそばはなかなか出てこない。
待ちくたびれた観光客らは ひとり食事してる僕をじっと眺め「あの人が食べてるのがソーキそば?」「あれは違うよ」などと会話していた。

ある失礼な人などは こちらの断りなしに“地元の人が沖縄そばを食べてる風景的な写真を撮ってきて大変困った(・_・;)

昔から観光客が多い店ではあったが ここ最近は ネットの影響だろうか?県外の観光客が目立つように感じる。

この賑わいっぷりを考えると 今度帰省した時は…昔より変わらない古びた店内が改装されてるかもしれないな。