藤田美術館
古瀬戸肩衝茶入 銘 在中庵
中興名物。堺の在中庵道休が所持したところからこの名があり、その後小堀遠州が所持した。
在中庵の次第と添状
添状は遠州筆で、飢饉救済の元手とするために在中庵を質に入れ、7千両を借り受けることができた旨を伝えている。
在中庵棚
在中庵を点前で使うための専用棚。遠州好みの七宝文が透かし彫りされている。
本手利休斗々屋茶碗
大名物、千利休所持で、利休より古田織部に与えられた。織部は朝鮮出兵の際にこの茶碗を質に出したが、結局買戻しを断念。それを弟子の小堀遠州が入手して織部を茶会に招待した。久々の再会に感激した織部は手元に残しておいた利休斗々屋の仕覆を遠州に与えたという。
茶杓(茶瓢) 珠光作
中国の象牙の茶匙を原型として作られた。竹茶杓の源流とも言えるもので筒も珠光作とされる。
竹茶杓 銘 藤の裏葉/東方朔 千利休作
2つの銘を持つ茶杓。江月宗玩の筒書きより、利休が豊臣秀吉へ献上し、その後に連歌師・里村紹巴が拝領したことがわかる。
竹茶杓 銘 筧 松平不昧作
筒には『新後撰和歌集』に載る二条為氏「すまは又 すまれこそせめ山里は 筧の水のあるにまかせて」が記される。
今回はなんといっても珠光の茶杓(茶瓢)でしょうか。同様の物は香雪美術館にもありますが、こちらは初見。
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