五島美術館
春の優品展 -和歌の世界-
期間:4月6日(土)~5月6日(月)
唐物文琳茶入 銘 吹上
遠州が古今和歌集より命銘した。胴中に鶉斑が廻り黒釉が一条なだれを成している。
姫路藩主の酒井宗雅が所持していたが、1789年参勤交代の途中駿河柏原での茶会の後に松平不昧に贈られた。
唐物肩衝茶入 銘 安国寺
大名物。殊の外大振りの肩衝茶入で、濃い黒褐色の飴釉に白鼠色の斑文が表れている。銘も「安国寺」の他「有明」「中山」とよばれる。
秀吉または細川幽斎から細川三斎に渡った。その後に安国寺恵瓊が所持したが関ヶ原合戦の後に家康から津田秀故に与えられた。ある時津田秀故の茶会に招かれた三斎は、久々に見たこの茶入を手放した事を悔いて秀故に知らせず茶入れを持ち帰ってしまった。翌日金五百枚で改めて譲渡を願い、津田秀故もその熱意に押されて譲っている。1626年に小倉藩領が飢饉になった際に、三斎からこの茶入を譲られていた子の忠利は土井利勝の仲介で庄内藩主酒井忠勝に金千六百枚と交換し領民の救済に充てている。
それを聞いた三斎は「忠利の茶の湯も上達した」と褒めている。
共筒茶杓 銘 玉川 小堀遠州作
千載和歌集の源俊頼に歌われた近江野洲の野路の玉川から命銘された茶杓。
集外歌仙
後水尾天皇または後西天皇により選ばれた三十六歌人。戦国武将が多く伊達政宗・武田信玄・三好長慶等が選ばれている。展示は毛利元就の項でした。
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