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1303 根津美術館 遠州・不昧の美意識

お次は青山のココ

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根津美術館

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コレクション展 遠州・不昧の美意識
期間:2月23日(土)~4月7日(日)
「江戸時代を代表する大名茶人、小堀遠州は、自らの目で選んだ茶入に和歌にちなんだ銘をつけ、名物裂の袋をつけて高い格付けをしました。松平不昧は、選りすぐった茶道具を分類し、「名物」を生み出しました。両人ゆかりの茶道具を、付属品に至るまで一堂に展示し、ふたりの茶人の美意識を再認識します。」(公式より)

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丸壺茶入 銘 相坂
変化に富んだ釉形が非常に美しい茶入。唐物茶入大好きの私ですがこの景色には圧倒されました。
銘は遠州による。江月宗玩の記した「相坂之記」によれば古今和歌集の詠み人知らず「「相坂のあらしの風はさむけれど 行ゑしらねは わひつつそぬる」からとされています。
もとは木下長嘯子(勝俊)の所持で遠州が求めに応じて譲られた。
輪無二重切花生 銘 再来 小堀遠州作
上部の輪の部分(月の輪)が無い花生。あるとき遠州の女婿に贈った花生の月の輪の部分が破損したとして送り返されてきた。遠州は輪の部分を切り離し銘を「再来」と名付けたとされます。この逸話からは「きれいさび」遠州ではなく、織部の弟子である遠州の作意が透けて見えるようです。
茶杓 銘 五月雨 小堀遠州作
節下に虫喰いの穴がある。松平不昧所持。
茶杓 共筒 佐久間将監作
白竹で作られた茶杓。櫂先がちょこんとしており節上が長い変わった形をしている。松平不昧所持。

遠州と不昧。2人は生きた時代は約100年隔たりがあります。当然の事ながら遠州は不昧を知らないですが、不昧は遠州を強く意識していた事と思われます。その意識の表れが「中興名物」の選定として具現化する訳で、それほど遠州を敬慕していたのでしょうねぇ。
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