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湯木美術館
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夏季展「吉兆庵湯木貞一の茶事 —涼の茶道具と朝茶—」
期間:6月13日(木)~8月11日(日)
1期・2期とも拝見しました。
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黒楽茶碗 銘 五月雨 長次郎作
厚造りで腰の張った形をしている茶碗で、黒釉にむらむらとわき出た暗黄色の釉調が五月の雨を思わせる。若州酒井家伝来。
竹一重切花入 千少庵作
煤竹を用い、利休より贈られた園城寺の花入に倣って作られた。松平不昧が所持した。
竹茶杓 銘 柏樹子 小堀遠州作
杓上部の縞流れが遠州らしい茶杓。孤篷庵庭前の竹を切って作ったとされる。銘は江月宗玩が付けたが、これは中国唐代の禅僧・趙州和尚の言葉「庭前柏樹子」より採られている。
蕣画讃 松花堂昭乗・江月宗玩・小堀遠州合筆
昭乗が朝顔の絵を描き3人が讃を書いている。遠州が朝顔について語り初め江月がその言葉を次いで昭乗が締める、字体も三人三様で実に綺麗にまとまっている。
色絵扇流文茶碗 仁清作
清流に流れる三枚の扇を赤・青・緑等多彩な色で描いた仁清作の茶碗。
金森宗和の添状も展示してあったがそれには「御室焼の茶碗を進上します」とある。この茶碗がその御室焼かどうかは不明だが、宗和と御室焼の関連を窺わせる内容となっています。