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石川県立美術館
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茶道美術名品選Ⅰ
期間:3月27日(月) ~ 4月16日(日)
黒楽茶碗 銘 北野 長次郎作
大名物。引き締まった形の茶碗。比較的厚めに黒釉がかけられ荒めのカセ膚となっている。
「北野黒」と称され利休が北野大茶湯で使用したとされる。江岑宗左の箱書・添状によればかつて利休の判が書かれていたが今は消えていて見えないと記されており利休所持を裏付けている。
江岑宗左の時代には北野天満宮の近く興善院(良淳)が所持、その後塗師の中村宗哲さらに表千家七代如心斎に伝わった。
その如心斎に師事していた川上不白は、江戸の豪商冬木家に利休自筆の遺偈が在る事を知り交渉、表千家に戻す事となった。その際返礼として表千家より冬木家に古田織部宛利休書状「武蔵鐙の文」とこの北野黒が贈られている。
その後は大和郡山藩主・柳沢保光(尭山)そして松平不昧へと渡り大名物に格付けされている。
粉引茶碗 銘 楚白
中興名物。白釉を施した茶碗でその釉面が粉を引いたような状態から「粉引」と呼ばれ、釉が掛かっていない笹の葉状の火間が見所となっている。
粉引茶碗の代表格「三好」「松平」とは碗形が異なり、また碗が傾いているのも面白い。
前田利常所持で以降加賀前田家に伝来した。
赤楽茶碗 銘 山科 本阿弥光悦作
落着いた色の赤樂茶碗。腰から胴にかけて丸く張った鞠のような姿だが、腰の一方がぷくりと膨れているのが光悦らしい。
口はキッパリと切り取られたかの如くで、高台は小さいながらも存在する。
この他にも利休・高山右近・光悦の書状。利休・宗旦の竹花入に織部・宗旦・本阿弥光甫の竹茶杓などなど見所が多かったです。