湯木美術館
茶道具の由緒・伝来と箱書
期間:7月3日(土)〜8月9日(月)
唐物古胴桔梗口花入
中蕪形の花入で、口は桔梗輪花口となっている。耳は一対の獅子頭。
東山御物で、武野紹鷗所持、利休所持の時北野大茶湯で使用されたと伝わる。後に佐久間将監、小堀家伝来。
黄瀬戸建水 銘 大脇指
建水としては厚手で大きく、褐色を帯びた黄瀬戸釉がかけられている。
千利休所持で以降、芝山監物、千少庵・宗旦、大徳寺の玉舟宗璠、宗旦。寛永十九年(1642)江岑宗左が紀州藩初代・徳川頼宣の招きで紀州徳川家に仕える際に紹鷗作のあさ地茶杓と共に献上され、紀州徳川家に伝来した。
竹茶杓 銘 ゆつり葉 千宗旦作
中節、直腰で節上に胡麻が表れる。筒には「ゆつりハ」と宗旦が記している。
外箱には川上不白が「宗旦作茶杓 銘 ゆつり葉 不白(花押)」と認めたものをはめ込んでいるが、元々は内箱で、表千家11代・碌々斎が代りの内箱を作り不白の書付部分を外箱にはめ込んだ。
解説ではこれを「流儀意識の表れ」としている。
達磨絵賛 小堀遠州筆
遠州が本紙右下に衣をまとった達磨像と左上に2行の賛を書き付けた画賛。
遠州の三男・権十郎から大徳寺孤篷庵住職に宛てた手紙には、遠州が江月宗玩の達磨絵を写した事が書かれている。
また中箱に「秋田候章」の印がある事から、秋田藩佐竹家伝来である事が分かる。
今回は箱書や由緒・伝来がメインでした。
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