2023年の5月26日から「(通称)盛土規制法」が施行されることをご存じでしょうか? 2021年7月に静岡県熱海市で発生した土石流が、違法に作られた盛土が原因であったことから、急速に法制化が進められたものです。「通称」としたのは、この法律が新法ではなく、宅地造成等規制法の改正に当たるためです。改正後は、使用目的によらず危険な盛土があることが分かれば、都道府県知事が危険な場所として指定できるとか、安全な盛土を作るための技術基準を作るなど、法律の調整がまさに進められている真っ最中です。こういう法律ができると、これまでうやむやにされていたリスクが突然顕在化します。特に、新法施行前後で盛土を作るための技術基準が変わるようなので、盛土地の安全性について優劣が生まれることになります。建物の耐震基準では既にこのようなことが起こっていますね。1981年と2000年に耐震基準が大きく変わりました。2000年よりも前か後で、建物の耐震性能には差が生まれているのです。また、危険な盛土であることの指定を受けると、土地の価格に大きな影響を及ぼすことになるでしょう。これまでは、この指定がなかなか進まなかったのですが、今回、法律の改正によって、法の適用が厳格化されるようになるかもしれませんので、今までは危険地指定がされなかった場所も、どんどん指定されていくかもしれません。
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