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償い

矢口敦子 幻冬舍文庫

初めての作家さんの作品です..
病気のために小学校五年で通学をやめたと書いてあります..
この作品にも色々な「病」と「闇」を縺れさせたベースがあって
その辺も感慨深かったです..
解説でも記載されていましたが..
「人の肉体を殺したら罰せられるけれど、
人の心を殺しても罰せられないんだとしたらあまりに不公平です」
「他人の心を傷つけた者は、どうやって裁かれるべきなのだろう。」
作品の核となる部分です。
有能な医者が子供の病死と妻の自殺で絶望しホームレスとなる..
ストーリーの背景としては本屋で手に取ってしまうには十分な「つかみ」で
ある刑事の依頼で「探偵」となる..
展開としても面白そうでしょ?
でも真相に向かうにつれて「まさか!」や「そうか!」はなく
「そうなの..(哀)」でした..
真犯人の犯を引いたら犯人だったなんて名前の文字遊びをしながら読んでいたら..
最後は原因を社会にからませてため息な最後でした..

★★☆








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