北原鈴淳 琴古流尺八教室 in八王子

尺八の音色は心を癒してくれます。

演奏すれば「無」の境地になれ、演奏が終われば満足感、充実感が得られます。

北海道旅行記Ⅴ・網走~美幌峠編

2016-04-12 10:06:00 | 旅行
1981(昭和56)年6月24日水曜日、北海道旅行4日目の網走

我々を待っていたかの様な良い天気。一人3700円と安い。彼には世話になっているので宿泊代は私が払った。

8時25分「かもめ荘」を出る。車で走ってすぐ網走刑務所があり、橋を渡って門の前で記念写真を撮る。

言わずと知れた高倉健主演の「網走番外地」や「黄色いハンカチ」で有名だ。これも目的で高倉健になった気持ちだった。
(黄色いハンカチで、網走刑務所から出て、ビールとラーメン・かつ丼を食べた店はどこかな?)

太陽がまぶしいくらいだ。近くに見晴らしの良い天都山があると、タクシーの運転手に聞いたので、先ずはそこに行ってみる事にした。
小高い山で途中はどうと言う事もなかったが上に登ってみると、はるかオホーツク海上に知床半島がかすかに見えるではないか。私はあそこまで行くのだ。

四方が見渡せるこの展望台にずっと居たい気持ちだった。知床をバックに撮った写真は、これ又最高。気に入っているのだ。
展望台の下にオホーツク館と呼ばれる資料館があり、中には本物の流氷が冷ケースに入っていた。
又、イヤホーンで聞くと流氷のきしみの音がぶきみに聞こえ、思わずオホーツク海の真っただ中にいる錯覚がして身震いした。
9時30分に資料館を出る。

さあこれからだ。どうしようか。駐車場にたむろしているタクシーの運転手が「今日は美幌峠コースが最高。明日の天気はわからない」との事で心が揺らぐ。

近くに案内所があったので、聞いてみたが我々の条件に合うコースが無かった。
とにかくA君とは別れる日だし、私は26日釧路から帰る予定である。
総合的に判断して、美幌峠、摩周湖、川湯へ車で行き、そこで別れて私は急行で斜里~ウトロのコースとした。

先ず美幌峠だ。コースが決まれば早い。
10時20分、網走をあとにする。昨日来た道とは違うコースで女満別に向かう。
右側には網走湖、空はさわやか。ライトバンなので乗用車よりはるかに見晴らしが良いのだ。

右に大きくカーブして少し登った所に町があり、ここが女満別。
ここを通り抜け、今度は直角に左に折れる。さあここからはまっすぐの一直線だ。飛ばしても飛ばしても一直線だ。こんな道は長野県には無い。
地図でみるとおよそ10㌔はあるだろう。

やがて美幌町の手前で左に折れた。車はどんどん山道を登っている。
そもそも峠とは山道の登りつめた所なのだから、標高がだんだん高くなって来ている訳だ。
11時10分美幌峠の駐車場に着く。未だ何も見えない。

団体客がバスを連ねて来ている。アイヌの貸衣装で身をつつみ、アイヌ人らしき人と記念写真をあちらこちらで撮っている。老人が多い。

小高い山を登ると眼下に大パノラマが広がった。メルヘンである。
屈斜路湖が雄大に静かに横たわり、北海道の広さを見せつけてくれた。色はスカイブルー。
中央に中島が見え、遠くには斜里岳、標津岳、カヌイヌプリが見える。
A君がここだけは推薦していた理由が判った。とにかく素晴らしい眺めだ。

天気も良し。見渡せば遠く大雪山も見えそう。言葉に言い尽くせない美しさがある。自然の美しさだ。
フィルムを入れ替え、美幌峠を下って一路屈斜路湖へ向かう。

11時40分、私は摩周湖にも行きたかったが、彼は修学旅行で行ったと言う。
そこは無理を言って行ってもらう事にした。何しろ有名な「霧の摩周湖」である。歌の世界に触れたかった。

続く