ブラジルで開催されるG20サミットを前に、ルラ大統領が関連イベントに参加した=AP
【リオデジャネイロ=水口二季】
20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が18日、ブラジルのリオデジャネイロで開幕する。
ロシアによるウクライナ侵略や中東情勢を巡り、各国の合意をまとめられるかが焦点となる。自国優先を掲げるトランプ米次期政権の発足を前に、国際協調のあり方についても話し合う。
19日まで2日間の日程で開催する。16日にペルーの首都リマで閉幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席した石破茂首相や米国のバイデン米大統領、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席らがブラジルへ移動する。
トランプ次期米大統領の再選が決まって以降、欧州やアフリカを含めた各国首脳が初めて一堂に会する。ブラジル側が招請を模索していたとされるロシアのプーチン大統領は参加を見送った。
G20サミットの全体を通じて、自国優先を掲げるトランプ米次期大統領に世界がどう備えるかが問われる。
対中強硬姿勢を強めるトランプ氏の勝利で、米中対立は激しさを増すと予想される。関税引き上げなどの保護主義的な政策に加え、環境問題に後ろ向きな姿勢にも懸念が広がる。議長国ブラジルは国際協調や外交秩序の重要性を呼びかける。
混迷を増すウクライナや中東情勢も話し合う。各国の合意をまとめる首脳宣言にどこまで踏み込んだ内容を盛り込めるかが焦点になる。
G20は近年、地政学上の対立の深まりによって首脳宣言の採択に難しい調整を迫られている。インドが議長国を務めた2023年の首脳宣言は前年に盛り込んだロシアを直接非難する文言を削除し、各国の立場に配慮した内容となった。
ブラジルも戦争を主な議題にすることを避けたい考えを示している。
サミットではブラジルが主要テーマとする社会包摂と貧困や飢餓の解消、気候変動、国際的なガバナンス改革についても議論を交わす。25年は南アフリカが議長国を務めることになっており、22年から4年連続でグローバルサウス(新興・途上国)が議論を主導する。合意形成においてグローバルサウス各国の声が大きくなっている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(関連情報)
・頭の弱い、トランプ信者のお馬鹿日本人たち
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/655f01fb86b00714dc97f4092abb634b