25日、米ニューヨークで開かれた国際会議に出席するブリンケン米国務長官=ロイター
【ワシントン=飛田臨太郎】
ブリンケン米国務長官は25日、イランが共和党のトランプ前大統領だけでなくバイデン政権の高官も暗殺計画の対象にしているとの見方を示した。米NBCテレビのインタビューで語った。
トランプ陣営は24日、国家情報長官がトランプ氏にイランによる暗殺計画があると説明したと発表した。ブリンケン氏はこの件について聞かれ「トランプ氏のような元政府高官への継続的な脅威があり、今の政権の人々も含まれている」と述べた。
「非常に深刻な問題だ。我々は長い間、非常に注意深く追跡している」と触れ、米政府が警備体制を強化していると示唆した。
トランプ氏は25日「イランによる私の命に対する大きな脅威がある。米軍が監視し、待機している。イランはすでに一度失敗した動きを試みているが、また試みるだろう」と自身のSNSに投稿した。
トランプ氏を巡っては7月と9月に暗殺未遂事件が起きた。いずれもイランとの関連は明らかになっていない。
9月の事件を起こしたライアン・ラウス容疑者は数カ月前にトランプ前政権の対イラン政策に不満を示したメモを残した。米メディアによると、ラウス容疑者が2023年に自費出版した本の中には、イランにトランプ氏暗殺を促すような記述がある。
トランプ前政権は20年にイラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を暗殺した。イランは強く反発し、現在でも報復を探っている可能性がある。
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日経記事204.09.26より引用