【キーウ=共同】米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は10日、ウクライナ軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州に派遣された北朝鮮兵とロシア軍部隊の計約5万人が、数日内に大規模攻勢に出る可能性があると報じた。
米国とウクライナの当局者の話としている。クルスク州では既に北朝鮮兵の戦闘参加が確認されているが、より規模の大きい交戦に発展する恐れが出てきた。
同紙は、ロシア軍がクルスク州でウクライナに制圧された領土の半分を既に奪還したと分析。北朝鮮兵も加わる今回の大規模攻勢で、ウクライナ軍を一層後退させる狙いがあるとみられる。
同紙などによると、クルスク州には1万人以上の北朝鮮兵が配置され、攻撃部隊と後方支援部隊に分かれている。ロシア軍から迫撃砲や突撃銃、暗視装置を供与され砲撃や塹壕攻撃の訓練を受けた。
米当局者は、多くの北朝鮮兵が装甲車を伴わず歩兵として戦うと指摘。ウクライナ軍の砲撃や無人機攻撃により甚大な損失が出るとの見方を示した。北朝鮮兵が国境を越え、ウクライナ国内での戦闘に参加するかどうかは不明としている。
ウクライナ高官は、情報機関の分析として、北朝鮮が最大10万人の兵士をロシアに派遣する可能性があると説明。ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、クルスク州に約1万1千人の北朝鮮兵が配置されており「その一部が戦闘に加わった」とし、死傷者が出たことも明らかにしていた。
2022年2月、ロシアがウクライナに侵略しました。戦況や世界各国の動きなど、関連する最新ニュースと解説をまとめました。
2024.11.11より引用