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糖尿病は薬なしで治せる-6  血糖値が上がる仕組み

2024-11-08 11:26:23 | 医療・ヘルスケア・健康・食事・睡眠 及び産業

 

超一流の医学研究者である渡邊昌先生のロングセラーの秀逸な本の内容を紹介します。
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/f85cfa932acdeab805da09571da6f910

 

 

ここでまず、血糖値の上がる仕組みと、インスリンがそれを細胞に取り込む仕組みを考えてみましょう。 なぜ贅沢に食べ過ぎると高血糖症になり、糖が尿に出てくるようになるのでしょうか?

 

人間の健康にはどのような栄養が必要かということがわかったのは一九世紀も末(1800年代末)の事です。 三大栄養素といわれるのは『糖質』『脂質』『タンパク質』です。 このどれが欠けても人間はやせ衰えて死んでしまいます。

 

沖縄・糸満(いとまん)市の猟師が魚釣りに流され、四六日後に千葉に漂着したことがありました。 この時は、釣った魚を食べていたという事でしたが、確か六八桐グラムあった体重が三八キログラムにまで激減していたと記憶しています。

 

人間は飲まず食わずで生きられる日数は九日が限度とのことです。また、三大栄養素のほかにビタミンやミネラルなども必要です。 これらは微量栄養素といわれるように、なくてはならないものですが、たとえていえば潤滑油のような働きをするため、必要量はごく微量です。

 

それに対して三大栄養素は、体を作る材料になったり、活動のエネルギーの元になるので、ビタミンなどに比べると、数十グラムから数百グラムとはるかに多くの量が必要になります。 三大栄養素のうち、たんぱく質や脂質は体を作る材料になり、糖質は主に活動のためのエネルギーとして利用されます。 そしてこれが血糖値を高める元になります。

 

糖質というのは、人類が主食としている米や麦などの穀類、サツマイモ、ジャガイモなどのイモ類に多く含まれるデンプン類のことです。

 

ご飯などに含まれている糖質は、最初は枝分かれのある長い鎖のような形をしています。それが唾液や胃腸の消化衛液いよって分解され、しだいに鎖が切れて短くなり、鎖の輪が五、六個になった『オリゴ糖』、二個になった『2糖類』、やがて一個一個の鎖の輪に分解された単糖となって小腸から吸収されます。

 

単糖で最も多いのが『ブドウ糖』です。 砂糖は、ブドウ糖と果糖という輪が二つ繋がった2糖類です。 蜂蜜にはブドウ糖そのものが入っています。ブドウ糖や砂糖は吸収されやすい糖なのです。

 

体の中に吸収されたブドウ糖は、いったん肝臓にグリコーゲンとして貯蔵され、血糖が下がってきたり、運動で体が大量にエネルギーを必要としている状態のときに、またブドウ糖に分解されて血液中に放出されます。ブドウ糖は、体のエネルギーとして使われます。 

例えば、心臓が鼓動を打つことも、手足の筋肉が動くのも、体温を一定に保つことを、内臓がそれぞれの動きをするのも、神経の働きや脳の思考でさえ、すべて食べ物から吸収したブドウ糖のエネルギーを利用しています。

 

ブドウ糖は、体全体のエネルギーの元ですから、不足するとたいへんなことになります。そのため、肝臓に蓄えられたブドウ糖を必要に応じて放出するなど、低血糖にならない仕組みが体の中にあります。

血液一〇〇ミリリットルあたり、七〇ミリグラム程度のブドウ糖はいつも必要です。 これ以下になると低血糖の症状、寒気や震えがでて、もっとひどくなると失神、昏睡に至ります。

 

しかし、血糖が高くなりすぎてもまた問題が出てきます。 そこで血糖値を低く抑えることに関与しているのがインスリンです。

 

 

 

 

食後のインスリン分泌がブドウ糖を処理


細胞内にブドウ糖が取り込まれるには、インスリンというホルモンの助けが必要です。 
インスリンは膵臓のランゲルハンス島にある、ベータ細胞というごくわずかな部分でしかつくられないホルモンです。

食事をして血液中にブドウ糖が増えると、普通はただちに膵臓のランゲルハンス島のベータ細胞からインスリンが分泌されて、ブドウ糖と同時にインスリンも血液中を流れるようになります。

ブドウ糖は、それ自体では細胞膜の内側に入ることはできません。 細胞膜には、ブドウ糖をキャッチして取り込むドアがあります。それをブドウ糖トランスポーター(GLUT)といいます。

細胞膜にはもう一つ、インスリンレセプター(インスリン受容体)という、インスリンが来たのを感知してキャッチする分子があります。 インスリンが、インスリンレセプターにキャッチされると、細胞内にあるセンサーが反応してドアを細胞表面に押し出し、ドアが開いて、ブドウ糖が細胞内になだれ込める仕組みになっています。

 

細胞内に取り込まれたブドウ糖は、細胞の中にあるTCA回路(クエン酸サイクル)と呼ばれる発電装置で多量のエネルギーに変換されます。その燃料として必要なのがブドウ糖です。

 

ブドウ糖が足りなくなると脂肪やたんぱく質も燃料として利用されますが、効率の面でブドウ糖には及びません。ブドウ糖は最終的に水と炭酸ガスに分解されるとてもクリーンなエネルギー源なのです。

 

 

 

ンスリン不足が高血糖に

糖尿病は、インスリンが足りなくなって細胞内にうまくブドウ糖が取り込まれなくなったために起きる病気です。 あまったブドウ糖は肝臓で脂肪として蓄えられたり、腎臓から尿として排泄されるようになり、糖尿をきたすようになります。


またインスリンが足りなくなり、ブドウ糖をエネルギーとしてうまく利用できなくなると、次に脂肪やたんぱく質をエネルギーのための燃料として燃やすようになります。

 

そしてついには、自分自身の筋肉崩壊をきたしたり、食べても食べても痩せるようになります。人類は一〇〇万年かかって進化してくる間、いつも飢餓の状態でした。 血糖値が五〇ミリグラムを下回ると、低血糖性の昏睡状態になり、命に係わる重篤な事態に陥ります。

ですから血糖を保つ仕組みはいくつもあるのに、飽食による糖のとりすぎに対応する手段はインスリンしかないのです。

 

中年以降に発症する2型糖尿病は、膵臓のインスリン分泌能力が徐々に衰え、不足するようになった状態です。

それで、血液中にはブドウ糖があふれて高血糖の状態が続くのに、細胞内にはそのエネルギーの燃料が届けられないため、次第に痩せるとか、身体がだるいなどの症状が現れてくることになります。

 

 

 

(関連情報)

超一流の医学研究者である渡邊昌先生のロングセラーの秀逸な本の内容を紹介します。https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/f85cfa932acdeab805da09571da6f910


①糖尿病は薬なしで治せる-1  はじめにhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ad6647c72d88efe29b0481d6b0ce77a0

➁糖尿病は薬なしで治せる-2  糖尿病とはどんな病気か? 古代から世界での記述
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ccf0fdb2c952f151b95a418a4eec3a24

③糖尿病は薬なしで治せる-3  死の病(糖尿病)をストップさせたインスリン

https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/7349b4c431852bfd0a7b43385d066415

④糖尿病は薬なしで治せる-4  二種類の糖尿病https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/b1fc6de41b522e545a15e208ac5a3327

⑤糖尿病は薬なしで治せる-5  糖尿病発症を予防する時代https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/dfbb7b702c69618cf05d1f9a3d33a1c1

⑥糖尿病は薬なしで治せる-6  血糖値が上がる仕組みhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/71cb134059ec804cc03e16d9a16db670

 

 

 


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