超一流の医学研究者である渡邊昌先生のロングセラーの秀逸な本の内容を紹介します。
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/f85cfa932acdeab805da09571da6f910
「第一次世界大戦前には糖尿病には二種類しかなかった。速やかに死に至るも二と、ゆっくくり時間をかけてじり貧になる(死に行く)ものの二つであった」と。トロント大学附属病院でインスリンを最初に患者に投与した医師キャンベルは書いています。
ここでいう二種類の糖尿病というのは、今でも同じように当てはります。現在では「1型糖尿病」「2型糖尿病」と呼ばれています。
「速やかに死に至るもの」とここで記されているのは、若年で発症し、多くは一二~一三歳の若さで死んでしまう病気のことです。 現在は、1型糖尿病、あるいはインスリン依存型糖尿病と呼ばれています。
1型糖尿病は、何らかの理由で、膵臓のランゲルハンス島のベータ細胞が破壊されていまい、まったくインスリンが分泌できなくなったために起こる病気です。
自己免疫やウィルス感染が関係すると言われ、多くは若年で発症しますが、成年以降に発症する場合もあります。
まったくインスリンが分泌されないため、食べた糖分が栄養として筋肉奈多くの細胞に取り込まれず、そのまま尿糖として流れ出してしまうのです。 細胞にエネルギーの元が供給されないので徐々に痩せて衰弱し、死を迎えるしかありません。 母親は、幼い子供の死を看取るしかない悲惨な状況でした。
その悲惨な状況を救ったのがインスリンの発見だった死亡職のです。 インスリンの発見以前は絶食療法や脂肪食のような食事療法しか有効な手立てはなく、それさえ患者を長く生きさせることはでき目線でした。
それが1型糖尿病と呼ばれる病です。 現在でも同じように、若年で発症する人は日本で年間五〇〇人ほどいますが、インスリン注射により、普通の人とさほど変わらない生活ができるようになりました。 一〇〇キロ近くを走るスーパーマラソンを完走した人もいるほどです。 「バンティング・ベストの奇跡」の恩恵が現代にも及んでいるのです。
2型糖尿病は生活習慣による
さてもうひとつ、キャンベルが「ゆっくりじり貧になる(死に行く)もの」と記したのは、現在、日本や多くの先進諸国で急増していて、中年以降に発症する生活習慣病としての糖尿病のことを指しています。
日本でも一〇〇〇万人近くが危険ありとされ、社会的な問題ともなっている糖尿病のことです。
これは、インスリン分泌機能が駄目になった「1型糖尿病」に対して「2型糖尿病」と呼ばれます。主に過食などの生活習慣が原因で、肥満をきたし、徐々に発症する糖尿病のことです。
膵臓のインスリン分泌機能が完全に駄目になったわけではないのですが、インスリンが不足気味になったり、インスリンの働きが悪くなったときに高血糖状態になります。
歴史的文献に現れる、富貴の病だとか、ご馳走の食べ過ぎだとか、西洋でもインドでも古代中国でも原因は不明だが食べ過ぎや肥満と関係あるらしいと考えられていた糖尿病です。
中年以降に発症することが多く、最初は何の症状もないのですが、いったん喉の渇き、多尿、急激な筋肉の衰えや痩せなどの症状が出始めると、やはり1型糖尿病と同じように、病気の進行を止められず、徐々に死んでいくしかありませんでした。
過食が原因で、膵臓機能の非常に衰えた「重症2型糖尿病患者」の場合も、命に関わります。 つまりインスリン発見以前は手の施しようがなく、ゆっくりと死に行くのを待つしかなかったのです。
その重要2型糖尿病患者の命も、インスリンの発見が救ったのでした。氏の病からの脱出、それが糖尿病の第二期にあたると考えられます。
(関連情報)
・超一流の医学研究者である渡邊昌先生のロングセラーの秀逸な本の内容を紹介します。https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/f85cfa932acdeab805da09571da6f910
・糖尿病は薬なしで治せる-1 はじめにhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ad6647c72d88efe29b0481d6b0ce77a0
・糖尿病は薬なしで治せる-2 糖尿病とはどんな病気か? 古代から世界での記述
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・糖尿病は薬なしで治せる-3 死の病(糖尿病)をストップさせたインスリン
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/7349b4c431852bfd0a7b43385d066415