KDDI社長に就任する松田浩路氏
KDDIは松田浩路取締役執行役員常務(53)が4月1日付で社長に昇格する人事を固めた。
社長交代は7年ぶり。次世代通信規格「6G」のサービス開始へ向けたかじ取り役を担う。人工知能(AI)などの先端技術と通信事業を融合した新たな収益源も育てる。
5日午後にも発表する。高橋誠社長(63)は代表権のある会長に就く。田中孝司会長(67)は取締役相談役となり、6月の株主総会で取締役を退任する。
松田氏は無線エンジニア出身。2020年に執行役員に就任し、現在は先端技術統括本部の本部長も務める。衛星通信網「スターリンク」を手掛ける米スペースXとの提携を主導したほか、注力分野のAIやドローンを活用した新規ビジネスを拡大した。
KDDIは26年4月に新たな中期経営計画を始める。策定段階で経営トップを交代し、松田氏を中心に持続成長に取り組む体制を整える。
高橋氏は個人向け金融サービスなど非通信事業の成長に力を注いだ。24年には約5000億円を投じてローソン株を取得し、日本の通信会社で初めてコンビニ経営に参入した。
松田 浩路(まつだ・ひろみち) 96年(平8年)京大院修了、KDD(国際電信電話、現KDDI)入社。20年執行役員。24年取締役執行役員常務。山口県出身。
日経記事2025.2.5より引用