戦略ミサイルを運用する基地を視察する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(右)
=朝鮮中央通信・共同
【ソウル=甲原潤之介】
北朝鮮の朝鮮中央通信は23日、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が戦略ミサイル基地を視察したと報じた。
米大統領選を控え、米本土に届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の兵器の運用能力を誇示した。
金正恩氏は「米国の戦略核の脅威は日増しに増加する。わが国の戦争抑止力を確実に向上させ、核戦力の徹底した態勢を厳格に整える」と強調した。
戦略ミサイル基地を「要塞化」し、迅速に反撃を加えられる態勢を整えるよう指示した。
金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長と、ミサイル開発を担う金正植(キム・ジョンシク)党軍需工業部副部長が同行した。
北朝鮮は2022年以降、ICBM級で液体燃料を使う「火星17」や、固体燃料に切り替えた「火星18」を試射し、開発を続ける。
上空に高く打ち上げる「ロフテッド軌道」で試験をする一方、通常軌道で大気圏に再突入する技術を確保したかどうかなど、技術水準に不透明な点がある。