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ディスコ、超極薄で狙う寡占 次世代半導体メモリー勝負

2024-10-28 10:08:47 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業


 

半導体製造装置大手のディスコの成長期待が再び高まっている。けん引役が生成AI(人工知能)に必要な最先端半導体「広帯域メモリー(HBM)」向け装置だ。

ウエハーを超極薄で削るのに使われ、生成AI需要を追い風に売り上げが伸びている。夏以降低迷していた株価も底入れし始めた。

 

「生成AI向け装置は2026年3月期も成長を見込んでいる」。18日午前に開かれたアナリスト向け説明会でディスコの関家一馬社長がこう語ると、市場で好感する声が広がった。

「HBM向け装置の出荷が増加見通しであるとしたことは、非常にポジティブな要素」(SMBC日興証券の花屋武シニアアナリスト)。同日の株価は前日比8%高となった。

 

HBMは生成AIの駆動に必要な最先端半導体メモリーだ。データを一時記憶するDRAMを積み重ねた構造で、データの記憶容量や転送速度に優れる。

米半導体大手エヌビディアなどの画像処理半導体(GPU)に使われており、韓国のSKハイニックスとサムスン電子のシェアが高い。

 

 

 

 

 

 

HBMの需要は拡大している。エヌビディアにHBMを供給するSKハイニックスは28年までの5年間で半導体事業に総額103兆ウォン(約12兆円)を投じる。

このうち8割をHBMの研究開発や量産に充てる方針だ。韓国や米国で新工場を建設している。

 

ここで必要になるのが、ディスコの研削装置(グラインダー)だ。一般にパソコンなどに使われるDRAMはウエハーの厚さが数百マイクロメートル(マイクロは100万分の1)なのに対し、HBMは数十マイクロ単位と超極薄だ。

ウエハーを高精度で薄く削ることが求められ、ディスコの装置が使われている。ディスコはHBM向けのシェアをほぼ独占しているとみられ、競合の東京精密などを寄せ付けていない。

 

調査会社のベリファイド・マーケット・リサーチによると、31年のウエハー向けグラインダーの世界市場は10億8000万ドル(約1600億円)と23年比で57%増える見通し。

HBM向けを中心に高付加価値品がけん引する。HBM向け装置の価格は一般向けの2倍とされる。

 

 

 

 

 

高付加価値のグラインダーは当面引き合いが強そうだ。HBMの最先端品「3E」ではDRAMチップの積層数が8〜12層と多くなっており、ウエハーをより薄く削る必要がある。

次世代品「HBM4」になると積層数がさらに増え、製造装置の技術難度が上がる。ディスコのグラインダーの世界シェアは7〜8割。高い技術力を維持できれば、寡占化が進む可能性がある。好採算の消耗品の売り上げ増にもつながる。

 

足元の業績は好調だ。24年4〜9月期の連結売上高は前年同期比42%増の1790億円、純利益は63%増の534億円といずれも同期間で過去最高となった。

グラインダー(薄化DGP)の出荷は85%伸びた。24年10〜12月期の連結純利益は29%増の207億円の見通し。想定為替レートを1ドル=135円と実勢相場より保守的に設定しており、上振れ余地がある。

 


 

 

HBM効果が鮮明なのが利益率だ。24年7〜9月期の売上高EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)比率は45.6%と5.8ポイント上昇し過去最高となった。

東京エレクトロンの32.2%(24年4〜6月期)や米アプライドマテリアルズの30.2%(24年5〜7月期)をしのぐ。ディスコはこれまで「半導体の出荷数量に業績が左右されてきた」(UBS証券の安井健二アナリスト)が、安定感が出てきた。

 

懸念材料はパソコンやスマートフォン向け半導体や電気自動車(EV)向けパワー半導体だ。

需要が弱く、関連装置の需要が振るわない。米国による半導体の対中輸出規制も不透明だ。ディスコの中国向け売上高比率は30%程度と他社ほど高くないものの、米国が規制強化に動けば出荷が落ち込む恐れがある。

 

 

 

 

日経平均株価が最高値を付けた7月11日から10月25日までの株価騰落率は45%安と、アドバンテスト(14%高)や東エレク(39%安)、SCREENホールディングス(42%安)より下落率が大きい。

ただ、4〜9月期決算を発表した10月17日からの騰落率でみると6%高と東エレク(1%安)、アドテスト(2%安)、スクリン(5%安)よりも上昇している。

 

HBMで花開いた高付加価値品で市場をどれだけつかめるか。日本の半導体株の評価も左右する。

 

 

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記者の目

記者が独自の視点で企業を分析。企業ニュースの背景や株価変動の要因、プロの投資家が注目するポイントなどをわかりやすく紹介します。

 

 

 

日経記事2024.10.28より引用

 

 

 
 
 

コンデンサー、40年で体積2000分の1 村田製シェア4割

2024-10-28 09:47:23 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業

スマートフォンは毎年のように機能が追加される。頭脳となる半導体の進化に注目が集まりがちだが、安定稼働に欠かせない「名脇役」がコンデンサーだ。

40年強で体積は2000分の1まで小さくなった。村田製作所など関西企業の技術がデジタル機器の小型化を支えている。

 

 

スマホを分解してプリント基板をみると、半導体を取り囲むように米粒よりも小さな角形の部品が並ぶ。

村田製作所が世界で4割のシェアを握る「積層セラミックコンデンサー」だ。最新スマホには最大1000個程度が使われている。

 

ネット利用やカメラ撮影といった機能はCPU(中央演算処理装置)など複数の半導体をひとつにまとめた「SoC(システム・オン・チップ)」で実現される。しかし、これだけでは精巧な電子回路は誤動作の可能性がある。

コンデンサーは電気を一時的に蓄えたり、放出したりすることで、回路内の電圧を一定に保つ。ノイズを除去する役割もある。現在は基板表面への取り付けに適したチップ型が主流だ。

 

いち早く開発に取り組んできた村田製作所は1982年、従来のパラジウムに代わり安価なニッケルを電極にした「Ni-MLCC」のサンプル出荷を始めた。サイズは「3216」(長辺3.2ミリメートル、短辺と厚さ1.6ミリメートル)だった。

デジタル機器の進化を背景に、10年弱のサイクルでより小型の新製品を投入してきた。代表的な採用例がスマホ。多機能を実現するには、部品を小型化して限られたスペースにより多くの回路を詰め込む必要がある。現行品で最小の「0201」(0.25×0.125ミリ)は体積比で「3216」の2000分の1だ。

 

小型化にはセラミックシートと電極をできるだけ薄くし、たくさん積み重ねる必要がある。「0201」は髪の毛の太さの100分の1以下のシートを100層以上重ね、ためられる電気の容量を示す静電容量の増加と小型化を両立させた。原料から製造プロセスまでを独自開発する同社だからこそ実現できた。

積層コンデンサー市場は太陽誘電TDKを含め日本勢が6割強を握る。なかでも京都勢の存在感は強く京セラはスマホ向けの「0603」(0.6×0.3ミリ)で村田製作所と並んで静電容量が最高水準の製品を投入。米子会社の京セラAVXコンポーネンツは航空・医療市場を開拓する。

 


村田製作所の次世代コンデンサーは拡大鏡を使ってやっと見えるほど小さい

 

足元の市況はスマホ市場の回復の遅れなどで、「21年をピークに調整局面」(富士キメラ総研の宇仁菅繁行氏)という。

そんな中、村田製作所は9月、約10年ぶりに世界最小を更新する「016008」(0.16×0.08ミリ)を開発したと発表した。スマホの電池を大きくするために他の回路はより小さくすることが求められている。スマートウオッチなどウエアラブル機器の市場も拡大してきた。

 

グループ会社で開発を担った村松諭氏は「(体内に埋め込んで生体情報を取り出す)インプランタブル・デバイスの需要も開拓していきたい」と話す。

海外では血糖値などを監視するスマートコンタクトレンズなど近未来デバイスの開発が始まっている。

 

最新の微細化技術がすぐに市場投入される半導体と違い、村田製作所は10年かけて最先端技術を市場に浸透させてきた。今回は10年先の「ポスト・スマホ」を見据えた動きといえる。

(編集委員 松田拓也)

 

 

 

 

数字を入り口にして、関西2府4県(大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、和歌山)の経済・歴史・文化を読み解きます。

 

 

 

日経記事2024.10.28より引用

 

 

 
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