パム・ボンディ氏はトランプ氏の地元・フロリダ州の司法長官を務めた=AP
【ワシントン=坂口幸裕】
トランプ次期米大統領は21日、2025年1月20日に発足する新政権の司法長官に前フロリダ州司法長官のパム・ボンディ氏を指名すると発表した。指名を辞退したマット・ゲーツ前下院議員に代わる候補になる。
トランプ氏は21日、声明でボンディ氏について「20年ほど検事を務め、凶悪犯罪者に厳しく対処し、フロリダの家族にとって安全なまちづくりをした」と記した。
女性初の同州司法長官を務め「薬物の密売や多くの米国の家庭を破壊したフェンタニルの過剰摂取による死という悲劇を減らすために働いてきた」と評価した。
ボンディ氏の指揮で「司法省を本来の目的である犯罪との戦い、米国を取り戻すことに集中させる。米国第一主義の戦士だ」と訴えた。
ボンディ氏は南部フロリダ州タンパ出身。米メディアによると、大統領だったトランプ氏の弾劾訴追の際の弁護団の一員だった。2010年の州司法長官選挙に共和党から出馬して初当選し、11〜19年に同長官を務めた。
現在はトランプ氏に近い人物が運営するシンクタンクのアメリカ・ファースト政策研究所(AFPI)の「訴訟」センター議長で、「法と正義」センターの共同議長も務める。
選挙期間中はトランプ陣営の集会で演説する場面もあった。新政権で政権運営の要となる大統領首席補佐官に就くスージー・ワイルズ氏と親しい。
米CNNは21日、トランプ氏の弾劾訴追への関与で築いた議会関係者とパイプがあり、議会上院で人事が承認されるとの見方が広がっていると報じた。
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トランプ氏の下での人事案は、上院で承認されれば、トランプ色が色濃い人事による政策が実践されそうです。
特徴は、対中強硬派、CEO、FOXテレビ関連、反気候変動の人たちで固まってきています。
選挙公約通り、10-20%の輸入関税率を輸入全体に、60%の関税率を中国に即適用するのか、交渉の余地を残して段階的にするのかが注目されます。
米中の二国間貿易関係は縮小していますが、米国とメキシコ、アセアンとの関係が拡大し、一部は中国からの迂回している可能性がデータから推察されます。
こうした国の経済は負の影響を受けるでしょう。
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司法長官は民主党への法的復讐のための最重要人事。ゲーツと同じトランプのフロリダ人脈の一人で、こちらも強烈な個性の「鉄砲玉」。例のトランプ応援シンクタンクAmerica First Policy Institute.の人。
日経記事2024.11.22より引用