27日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は続伸して始まり、前日に比べ310円ほど高い3万9200円台前半で推移している。
取引時間中として9月2日以来およそ3週間ぶりに節目の3万9000円を上回った。
前日の欧米株式相場の上昇を受け、東京市場でも買いが先行している。
きょうは9月末の配当権利落ち日にあたり、日経平均は260円程度の下押し影響があるものの、配当落ちを考慮しても上昇している。
26日の欧米市場では米経済のソフトランディング(軟着陸)観測の高まりや、中国の追加の景気浮揚策への期待を背景に買いが優勢だった。
ドイツ株価指数(DAX)が1週間ぶりに最高値を更新したほか、フランスの株価指数CAC40は約3カ月半ぶりの高値を付けた。
機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数も上昇し、最高値を更新した。米半導体株も大幅に上昇し、東京市場でも値がさの東エレクなどが買われ、日経平均を押し上げている。
きょうは午後1時から自民党総裁選の投開票が始まる。石破茂元幹事長と高市早苗経済安全保障相、小泉進次郎元環境相の3氏が新総裁に有力視されている。
なかでも安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の継承などを掲げる高市氏が当選すれば株式相場には追い風になるとの見方が強い。
麻生太郎副総裁が高市氏を支持する意向を固めたと一部報道で伝わっており、市場では「高市氏が当選する可能性も意識されており、きょうの日本株の上昇を促しやすい」(大和アセットマネジメントの富樫賢介チーフ・ストラテジスト)との声があった。
一方、東証株価指数(TOPIX)は一進一退となっている。前日までに配当の権利取りを狙って買っていた投資家の売りも一部出ている。
東建物やディーエヌエ、ダイキンが上昇している。一方、KDDIや郵船、三井化学が下落している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕