風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

鎌倉・元のお宮さがし-2

2014-05-17 | 神奈川
その1からの続きです。

○ 裏道を通って

GWを過ぎると、すっかり日射がきつくなってきます。この日も初夏のように暑い日。
外を歩く時には、ゆるゆるローモードです。

「光明寺に行ってみたいな、まだ行ったことがないから」とサユが言いました。
私は何度か訪れている、外れたところにあるお寺です。
「いいけど、ここからだとちょっと歩くよ~」とことわって、向かいました。

私が案内すればいいのですが、元八幡からの行き方がわかりません。
鎌倉を歩き慣れているサユは、地図にないような細道を選んで分け入っていくため、私はどこを歩いているのか、現在地を把握できません。
住宅街をくねくねとねって謎の道を歩いて行くうちに、光明寺の裏手にたどり着きました。
たどり着いちゃった。うーん、鎌倉マニア。
大通りは混んでいますが、裏道はほとんど人も通らず、すいていました。

○ ビッグな光明寺

そうしてやってきた光明寺。



いつ見てもビッグで、かなり後ろに下がらないと、山門が撮りきれません。
風通しのいい、好きなお寺です。



本堂に上がって、法然上人・如意輪観音・弁財天の像を拝みました。
庭園も美しく、浄土宗だけに浄土世界にいるような光景でした。



木張りの渡り廊下の日陰から眺める景色は、まぶしくも涼しげ。





堂内はひんやりとしていますが、外は暑く、お寺の猫がだれていました。
このお寺に来るたびに、何匹もの幸せそうな猫に会いますが、この猫たち、お堂には決して上がりません。いけないことだとわかっているんでしょうか。



○ 涼しいハワイ、クア・アイナ

一休みしてから、再び鎌倉駅方面に歩き出しました。
今度は材木座海岸沿いに、海を見ながら歩いて行きます。
まぶしく光る海と波。大勢のサーファーたちの黒い影。
すっかり夏気分です。

強い日差しを浴びながら外を歩いているうちに、暑さにすっかり参ってしまいました。
「もうだめ~、あつい~」
若宮大路まで戻って、逃げ込むように入ったのは、KUA`AINA鎌倉店。
店内はハワイ一色ですが、冷房が効いていてすずしーい。



ここでお茶をしながらポテトをつまんで、クールダウン。
サーファーたちがやってきては、テイクアウトの注文をしていきました。



○ 砂のろくでなし猫

しばし涼んでから、再び外に出ました。
若宮大路を海に向かうと、そこは由比ヶ浜。
こちらもサーファー天国でした。







目の前のビーチには青と白のテントが張られ、砂でできた巨大な猫がででーんと足を投げ出していました。
「あれ、なんだろうね?」「いまいちかわいくないけど…」
小町通りの像「ろくでなし猫」の砂像だそうです。いつの間にそんなキャラができていたんでしょう!



砂浜では、きたる「鎌倉ビーチフェスタ2014、由比ヶ浜!」に向けて、着々と準備中のようでした。

○ 由比ヶ浜ビーチと魚藍観世音

しばらく海岸でのんびりして、海風を存分に吸ってから、戻ることにしました。
若宮大路の起点となる滑川交差点で信号待ちをしていたら、ふと林立する石碑に目が留まります。
一見、特に何の変哲もなさそうですが、いったいなんて書かれてあるんだろう?

こんなことが気になるのは、寺社をつぶさに見るようになってから。
石碑の裏側に周ってみると、三つの石碑に「観」「世」「音」と一字ずつ、そして細長い石碑に「魚藍観世音」と彫られていました。



人間が食べる魚介の供養塔のようです。
道路から見て裏側に、観音様の文字が書かれていたなんて!
辺りを見回しますが、由比ヶ浜ビーチでこのネタに反応してくれそうな人はいなさそうでした。
数限りないサーファーがこの交差点を行き来していても、この石碑に反応した人は、いったい何人いるでしょうか。

この字を書いた人たちが、そうそうたる面々でした。

  「観」 内閣総理大臣 佐藤栄作 書
  「世」 神奈川県知事 内山岩太郎 書
  「音」 鎌倉市長 山本正一 書

石碑が建てられた昭和41年当時の現職の方々でしょう。
時の総理大臣にまで書いてもらっちゃっていますよ!すごいですね~。
「これ、字が下手だったら目立っちゃうね」と話します。
建立名として、鎌倉市立図書館長と鎌倉市仏教会々長の名が刻まれていました。

○ インタビューウィズヴァンパイアの少女?

御成通りを通って駅に向かいます。
ブティックの入り口に、外国人の女の子がいました。
かわいい。



近くまで行ってみて、それが人形だと分かりました。
うわ、生きてるみたい!
『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』の少女かと思いました。

サユに「このマンションに引っ越そうかと思ってたんだ」という駅前のマンションを教えてもらって、鎌倉駅に到着。
物件探しまでしていたなんて、あとちょっとで鎌倉住民になるところだったのね~。

夜はお互い別の用事があったため、夕方前に横浜に戻りました。

○ epilogue

この日は暑くて、時々ポーッとしながら歩いていましたが、海とカフェのある鎌倉は、あてのない散策にも向いている町。
気軽に行ける距離に古都があるのが、嬉しいです。
数え切れないほど行っているのに、行くたびに新たな発見があるところ。
魅力は尽きません。神奈川県民で、ハッピー!



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