ヴァイオリン日記

オーストラリア・メルボルンでヴァイオリン弾きをしてます。日常生活で感じたこと、経験した事、きままに更新しています。

強弱について

2006年05月16日 | 教えること
目をつぶると生活の中のさまざまな音が聞こえてきます。
普段気にしていなかった音がヴォリュームをあげたように
はっきりと聞こえてきます。

その音にはいろいろと抑揚があります。
人の話声にも強弱があります。
楽しい話や面白い話では、声が大きくなり、明るくなります。
悲し話をする時は、自然にテンションが落ち、表情も暗くなります。

音楽の表現も同じではないでしょうか?
子供に<そこはフォルテで、そこはピアノで>と指示をするよりも、
その音楽に潜在している<話>を感じてほしいと思います。
そうすると<自然に>楽譜に書かれた指示で弾く事が出来ている事でしょう。
なので、私は子供を教える時はあまり強弱は厳しくいいません。
それよりも、その音楽がどんなイメージかお話をしたり、
どういった状況の時、聞きたいかなんて話をします。

そして、目をつぶって想像してもらいます。
目をつぶる事によって、聴力はかなり集中します。
これは、特に落ち着きのない子供には効果的です。
まあ、目をつぶっていても、体はぶらぶら動いている事がほとんどですが(笑)

表現力は、その音楽を理解した後についてくるものだということを教え、
真の音楽を奏でてもらいたいものです。