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日本の神々と祭り~神社とはなにか?

2006-05-04 | 神社・仏閣
昨日三日。現在、千葉県佐倉の国立歴史民族博物館で7日まで開催されている企画展「日本の神々と祭り~神社とはなにか?」を見に行ってきました。
おりしもGWの初日。けっこう人手が出ていて館内は賑わっていました。
出雲大社、厳島神社、伊勢神宮、八坂神社。この四社を取り上げ、現地でしか見ることが出来ない貴重な資料を数多く展示していました。

中でも特に興味を持ったのが、神社建築と美術工芸の観点から厳島神社を紹介していた展示でした。今回の展示で初めて知ったのですが、厳島神社のそもそもの創始は、推古天皇元年(593)で、平安末期には、既に安芸の国一宮となり壮大な社殿だったようです。
現在見られるような海上に優美に浮かぶ厳島神社を建立したのは、平清盛ですが清盛以前のその当時の社殿の記録が一切無いんだそうです。

そこで、いろいろな角度から研究者が考察を行った結論として、当時の社殿は、今に見られるような海上に浮かぶ社殿ではなくどうやら陸地に建立されていたことが分かってきているみたいです。やはり昔から台風の直撃を受けやすい地域のようで、土石流が度重なって発生しその度に社殿の一部が流されたり崩壊したりしていたようで、敷地に溜まった土砂を沖合いに運び出す作業を続けた結果遠浅の海岸が出来て、そこに清盛が今のような優美な社殿を建立したと言う事です。言うならば、今の社殿の建つ場所は、現代でいえば人工の「埋め立て地」といえるでしょうか。

個人的には、テーマでもある「神社とは何か?」を考察した企画を期待していたのですが「まつり」をメインテーマに、四社に関わる展示資料が中心で、確かに現地へ赴かねば見る事が出来ないような貴重な資料を多数展示されていて、それはそれで楽しめたのですが、自分達が追い求めている「神社の源流」「古代祭祀の形態」には、触れずじまいで少々消化不良の感じがしました。
常設展示でもある「沖ノ島」の古代祭祀遺跡の方が興味があるし最新の研究成果にでも期待していたのですが。やはり、古代の神社の源流をたどってゆくとそれが「イワクラ」だったり「木」であったりするワケですが、それでは面白みにかけてしまうんですかねぇ。

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