しのです
一通の手紙がとどきました。
大切な友人からのお手紙。中には近況と、写真がいくつか。
とってもうれしくてルンルンで読んでたら、
私が送ったバラの写真が出てきました。
ここでもご紹介した、バラ風呂。
あの記事と写真をとっても気に入ってくれた彼女に、一か月ほど前にトマトと一緒に送ったバラでした。
あのとき、もらったメールを読んで、彼女にバラを送りたい!実際にお風呂を味わってほしいと思いました。
栄養と休養をたくさん必要としている彼女。日々を大切に、過ごしている彼女にぜひ本物を味わってほしくて。
バラの植え込みを見たら、ちょうどいいころ合いの花が二輪そろって咲いていました。
なんだか目が合ったような気持ちでした。
「彼女のところに行く?」と聞いたら、やる気まんまんで「うん!!」と答えたような気がして、はさみをいれました。
茎が短くて、届くまで持つか心配でした。
むせるほどのバラ風呂には程遠い、たった二輪のバラ。
トマトたちの上にそっといれこむようにして、
どうか枯れないで、しなびてしまわないでね。
翌日到着としても、12時間以上…運送屋さんの倉庫があまり暑くありませんように。
しっかり、がんばってね!
と、お願いして送りました。
それからしばらく連絡がとだえていましたが、
久しぶりにとどいた手紙の写真の中にあのバラたちが元気にうつっていました。
花びらのさきまでぴんとして、まるで切り立てみたいに!
優美な香りを楽しみ、最後はバラ風呂にさせていただき、心も体も満たされました~と、彼女のメッセージ。
嬉しくてうれしくて、泣きました。
そのひとときと体感、それが私が彼女にあげたかったものです。
香りと、色と、てざわりと、そのすべて。
そしてそれを私のかわりに、バラたちが、精一杯の元気とじぶんたちの体のすべてで届けてくれました。
本当に…
植物のけなげさ、やさしさ、偉大さをまた感じました
「精一杯の思いが届いた。物言わぬ植物たちが、全力で届けてくれた。」
そう痛感した日でした。
しの