ブリットの休日

大好きな映画や小説の感想や日々の他愛ない話と、
聴神経腫瘍と診断された私の治療記録。

聴神経腫瘍で手術を考える

2022年02月09日 | 聴神経腫瘍

 新しく紹介された病院は、車で1時間ほどかかる隣県の脳血管・脳神経疾患を中心に治療を行う病院でした。

よくよく調べると、この放射線治療で使うガンマナイフ装置は限られた病院にしかありませんでした。

あらかじめ前の病院からMRI検査の画像やら、紹介状も送っていただいていたので、受付から担当の先生がいる部屋まで迷路のような院内を看護師さんが案内してくれます。

部屋に入ると先生は、挨拶するやいなや、すぐに放射線治療におけるメリット・デメリットをいろんなデータの数値も上げながら説明をしてくれました。

・放射線治療による聴力の損失や、顔面神経麻痺が発生する確率が外科手術に比べて極めて低い

・デメリットとして極めて希に術後に悪性化することもあるが、まずない

・聴力は大体半数の確率で落ちてしまうが、ほっておくよりは落ち方が緩やかになる

・私のように有効聴力がまだある人は、ほとんど下がらないケースもある

・入院して治療を行えば2泊3日で退院できる

・つい最近、何も症状がない場合でも、放射線治療を行った方がいいという論文が出た

この症状がなくても放射線治療を行った方がいい結果が出ているという話、ネットにもなく初めて聞くものでした。

さらにガンマナイフ治療の話の中で、強烈に先生に信頼を預ける気持ちになりました。

それはガンマナイフは放射線を集中して腫瘍にピンポイントに当てる必要があるため、術中は頭を固定させるためフレームをつけます。
局所麻酔を打って固定するためかなり強烈に締め上げるようでした。

ただ事前にこの病院のHPで、そのフレームの代わりに新たに顔全体を編み目のマスクで固定する『マスク固定システム』を導入していて、痛みもないような記事があったので、当然マスクかなと思っていると、先生はマスク固定をきっぱりと否定しました。

「マスクはわずかでも絶対に放射がずれるので、私は絶対に使いません」

HPでもおもっきり紹介しているのにこの潔さ、もうすっかり気分はガンマナイフです。

さらにこちらの病院はガンマナイフ装置も『ガンマナイフIcon(アイコン)』に更新されており、かなりの患者数の実績もあったので先生に「手術します」と言うと、先生は今気持ちが高ぶって手術する気持ちになっているはずなので、後日日を開けじっくり考えたあともう一度話をしましょうと言われました。

この日は去年のクリスマスイブ12/24、そして年明け1/7にもう一度病院を訪れることになりました。

こんなに落ち着かない年末始は初めてでした。