先週仕事で初めて北海道へ行った時の話。
どういうところから見つけてきた仕事なのか、なんと人生で初めて北海道へ行くチャンスがやってきた。
しかも一泊二日の仕事は夜通しの夜間作業。
泊といいながらホテルへもいけず、観光のチャンスは、翌朝6時に札幌ドームの近くにある、とあるビルでの徹夜の仕事から解放された後、帰りの飛行機が出発する18時までの限られた時間のみ。
同僚と二人だけ、どういう訳かお互いどこへ行きたいという観光地をまったく調べておらず、いきなりさあ、どこへ行こうか?という状態に。
そして仕事はなんとか無事終了。
まあそうは言いながらも、昨日から寝てないのでどこかでちょっと休もうということになり、すぐ近くにある「つきさむ温泉」へ、一緒に作業した北海道支店の方に車で送ってもらう。
眠い中ありがとうございました。
この温泉が凄いのは朝6時からやってること。
なんという偶然、こんな時間にオープンしてる、しかも温泉がこんな近くにあるなんて。
少し朦朧としてる状態だったけど、ちょうどいい湯加減の温泉の湯は、なんとも極楽。
たぶん体に何かが効いてる感の独特の湯ざわりは、周りの男どもの見たくもないものを見せられるストレスを緩和してくれる。
男らしさをアピールしているつもりなのか知らないが、私はマナーとしてタオルで前を隠して欲しい派である(笑)
程よく茹で上がった後、リラックスルームで仮眠する。
1時間ほどうつらうつらとした後、シートに横になりながらスマフォで観光スポットを探してみる。
せっかく北海道まで来て、どこか一つでもいいので有名な場所へ行きたいと思い探してると、日帰りの観光バスツアーがいくつかあるのを発見。
一日コースとして「白い恋人パークと場外市場コース」と「大倉山&羊ヶ丘展望台コース」があったが、男二人で白い恋人はないなと思い後者のコースへ行こうと決める。
出発時間はJR札幌駅前8時50分かあ、と時計を見ると既に8時を少し回っていた。
慌ててまだ寝てるだろう同僚へ電話をし、急いで外へ出る。
さあ、とりあえずJR札幌駅行のバス停を探そう。
道すがらバスツアーの話をしながら歩いている途中、何気に信号機に「羊ヶ丘」という銘板が目に入る。
???。
これから行こうとしてるバスツアーの場所も羊ヶ丘だったよなあ・・・。
これがいけなかった。
やっぱり頭が回ってなかったんだろう、同じ羊ヶ丘だから近くなんじゃないかという結論になり、このまま歩いて行こうということに決定してしまう。
地図アプリで調べるが、距離がよくわからず、近い近い!なんていいながら歩くことなんと約1時間。
10時半ごろにふらふらになってやっと料金所入り口に到着。
車がどんどん追い越して中に入って行くのをしり目に、受付の女性に歩いて入ってもお金かかるんですよねえ、なんて言いながら最後のスロープの坂はあとどれくらいありますかと聞くと、800mぐらいですとやさしく教えてくれる。
その間も車がどんどん二人を追い越していく。
やっぱ北海道に来たら歩かないとなあ、なんて笑いながらひたすら展望台を目指す。
まず最初にやることは、駅へ向かうバスの時刻を確認すること。
もう一歩たりとも歩きたくない。
時刻表を見ると、驚くことに1時間に1本しかなく、しかも次の発車時刻が今から15分後だった。
慌ててクラーク像をスマフォで写し、とりあえず行ったぞという証拠を確保できたので、次はやっぱりビールである。
焼きトウモロコシを片手に缶ビールを飲む。
ぷはあ~、運動した後のビールは最高だねえ(^^)
今この記事を書きながら、どれくらい歩いたんだろうかと計測してみると、約4km歩いてた。
随分歩いてたんだなあ(笑)
いい気分でバスに乗り込むと、車内には自分たち二人だけ。
一番後ろの席、両側の窓際に分かれて座り、すぐに襲ってきた睡魔に引き込まれ意識を失う。
しばらくして隣からかなりの圧力を掛けられて目を覚ますと、車内は超満員に。
自分たちの席の間にもおばさんが3人も入り込んでいてギュウギュウになっていた。
目が覚めたついでに、駅前の昼飯を検索してみる。
札幌ラーメンを探していると、駅前のビルのエスタ10Fに札幌ら~めん共和国なる、人気のラーメン店が集まる一画があることを発見。
その中でも8月のら~めん王に選ばれた「らーめん吉山商店」を目指すことに。
10Fにやってくると、観光客と思しきおのぼりさんたちが入口にすでに10人ほど並んでいる。
開店が11時なのであと5分ほど待たないといけない。
そして開店。
店の中に走りこんでいくおのぼりさんたちの後を追って、自分たちも思わず早足になる。
一画に8店舗のラーメン店が入っており、みんな同じ場所に行くんだと思い込んでいたが、いい具合にばらけて、吉山商店も余裕で着席できた。注文はもちろんら~めん王に選ばれた「焙煎ごまみそらーめん」だ。
私はおいしそうなものを頼むとき、すぐに誰かに教えたくなるので、まずカメラに撮ってやろうと思うんだけど、いつも食べている途中にそのことを思い出して、ほとんど来てすぐのものを撮ったことがない。
もちろん今回もすっかり忘れてしまった。
まずスープを一口。
「うっまあ~」。
こいつぁいけねえ~、いけねえよお~。
ちょっと今まで食べたことがない旨さだった。
ゴマの香ばしさに、普通のみそとは全然違う甘みと深みのある絶妙のスープ。
こんなにうまいラーメンがあるんだねえ、最高。
店を出ると既に12時を回っていた。
ラーメンが旨すぎて満足してしまったのか、もう新千歳空港へいってゆっくりしようということに。
まあここまでで結構くたびれてしまってたこともあるが、空港内になんと温泉があることが判明していたため。
空港に入ると、来たときはすぐに外に出てしまったので気が付かなかったが、とにかくその広さに驚いてしまった。
ふらふらと徘徊し、気が付けば展望デッキにでて、飛行機の発着陸をぼお~と見てた。
そして本日2回目の温泉に向かう(^^)
朝と全く同じ行動を繰り返し、お決まりのリラックスルームへ。
天井のエアコンの吹き出し口の真下の席に横になり、ゆっくりと眠りにつく。
程よい冷気が火照った体に心地よく、完璧に寝ていたところに、あり得ないほどの大きさで静寂をやぶるいびきで目が覚めてしまう。
時計を見ると15時30分。
18時までまだ時間はあるが、このいびきをずっと聞かされるのは堪らないので、仕方なく外へ出ることに。
人ごみの中、フロアいっぱいにいくつも並ぶお土産屋さんを見て回る。
そこらじゅうに目に入る「白い恋人」という文字。
たぶんこの超有名なお菓子、食べたことない人はほとんどいないだろうに、なぜに北海道まで来てまたこのお菓子を買っちゃうのかなあ。
まあ余計なお世話なんだろうけど、自分は絶対に買わないぞと心の中で誓う。
じゃあ何を買えばいいのか・・・。
歩きながら新千歳空港・お土産・ランキングなんて検索していると目の前に15人ほどの行列を発見。
店の前にある看板に、シルシルミシルサンデーの北海道お土産スイーツ1位「焼きたてチーズタルト」という文字が。
さっそく最後尾に並ぶと、すぐに年配のおやじ3人が私のさらに後ろに並んできた。
既に大きな紙袋にぎっしりとお土産を買いこんだ3人のおやじ達が口々に、「あたしゃあ並ぶのなんか大嫌いなんじゃ」とか「並ぶやつの気がしれん」とか言ってる。
一番後ろに並んでるあなたたちがそれを言う、なんて思ってたら、なにを思ったのか、並んでいる自分たちのすぐ横の棚に積んであるクッキーの箱を手当たり次第にかごに入れだす。
この行列がチーズタルトでできているのが全く分かってない様子。
焼きたてということでちょっと待たされたが、やっとレジの前に到着。
少し前の外人の男性が、おいしそうにソフトクリームを注文して食べていたので、同じようにチーズタルトと一緒に濃厚ソフトクリームを注文する。
すぐ後ろに並ぶおやじ達の番が来たので、さすがに目の前でチーズタルトを焼いているので気が付くだろうと思ったが、そのままクッキーを5箱ぐらいづつ買っていった。
並んでいる間に教えてあげようかとも思ったが、まあいっか、お疲れ様。
その後もいくつかお店を回りいろいろと買ってしまいかなりの出費に。
まあいっか。
やっと搭乗時間がやってくる。
北海道へは岡山から1日一往復しか便がないので、帰りも満員だった。
隣の席に座った赤ちゃんを抱えた若いお父さんに、ちょっとやばい予感がしたが、赤ちゃんは離陸時のGにも全然平気でぐずることもなく、他のいくつかの席で泣き叫ぶ赤ちゃんの声も気にせず、しばらくすると眠っていた。
そしてすぐに自分も眠りについていた。
北海道感はほとんどなかったけど、なんか楽しい旅行・・・、いやいや出張だったなあ。