1年半ほど前の脳ドック検査後のある日、病院から頭に1cmほどの腫瘍ができているので精密検査を受けるようにと連絡が入りました。
すぐに検査した病院に行き、一緒にMRIの画像をみると、脳の右側あたりにぼんやり小さな塊が確認できました。
先生から腫瘍ができている場所が脳から耳につながっている内耳道内にできていることから、『聴神経腫瘍』と宣告されました。
なんで私がこんな病気に、という言葉が頭の中をぐるぐると回っていました。
そこから現在、私は2/3にガンマナイフという放射線治療を受け、定期的に検査を受ける経過観察期間に入っています。
そしてブログにこれまでの経緯を書き残そうとしています。
それはなぜかというと、手術を受けるまでに、この10万人に一人という極めて希な病気を、同じように診断された人たちの何かの参考になればと思ったからです。
宣告を受けてからのというもの、この病気のことを少しでも知ろうと、ネットで「聴神経腫瘍」を検索しまくりました。
有名な脳外科の先生の文献やら、闘病日記的なものを読みまくりました。
そこで得た情報や体験記などからいろんなことを教えてもらい、心を落ち着かせることもできました。
私も誰かの参考になるような情報を残せないだろうか、そんなことを考えました。
もともとは映画レビューを中心にしたブログでしたが、聴神経腫瘍でガンマナイフ治療をするまでの、心の動きや実際の経緯が何かのお役に立てればと思い、今日から少しずつ思い出しながら書いていきます。
あくまでもネットからの情報とか、先生の話からなどからですが、私は聴神経腫瘍をこんな風に理解しました。
・前庭神経というバランス感覚の神経にできる良性の腫瘍であり、転移もなくたちまち命に関わるような病気ではない
・初期症状としては、聴力が落ちたり、めまいや頭痛などが起こる
・ほっておくと確実に聴力も失っていき、最後は聞こえなくなってしまう
・ゆっくりだけど進行が進むと腫瘍の大きさが3cm・4cmほどにもなり脳を圧迫し、手術しなければ命に関わってくる
・年に1~2mm程度大きくなっていく
・腫瘍の大きさが3cmを超えると、放射線治療は困難
あくまでも素人の私の個人的な情報なので、正確な情報は直接担当のお医者さんに聞いてください。
まず脳ドックを受けた病院から、地元の超有名な大学病院を紹介してもらい、MRIの画像を診てもらうことにしました。
先生は画像を見て、間違いなく聴神経腫瘍ですねと即答。
そして両耳の横で指を鳴らしたり、口をニッとしてみてくださいと言われました。
口をニッとさせたのは、この腫瘍の症状で、聴神経の近くに顔面神経が通ってて、もしこの神経にも影響があれば口角が上がらないとのことでした。
私はいずれも異常は出てないということでしたが、次に先生から言われた言葉から、この先ずっと悩んでいくことになりました。
「様子見にしますか?手術しますか?」
えっ!ほとんど何も知らない私にそれを決めさせるの。
どちらがいいのかジャッジしてくれるのかがお医者さんの仕事じゃないの。
よくわからないけど、そこら辺のファイナルアンサーは本人が決めることになってるんでしょうね。
ここへ来る前に、ネットでいろんな情報をすでに読んでいてたので、私のように症状も特になく、大きさも1cm程度なら様子見だと勝手に思っていたので、悩みましたが経過観察でお願いしますと答えました。
その場で1年後のMRIを予約しました。
ここで後悔してることがひとつありました。
先生が大きさがはっきりわかるように、もう一度造影剤をつかってMRIをとりますかって聞かれたときに、検査から1ヶ月も経ってないのにまたMRIとる必要ないでしょうと勝手に思い、検査を断ったことです。
そして一年が経過し、もう一度MRI検査を受けました。
そこで腫瘍の大きさがなんと約1.5cmと予想より大きくなっていたことが判明。
よくよく聞いてみると、最初に受けたMRIと今回のMRIの性能の違いで、スキャンする幅が今回の方が密で、前回はちょっとずれたところをスキャンしていた可能性があり、前回も同じぐらいの大きさだったかもしれないとのことでした。
そしてもっと正確に腫瘍の大きさを確かめるために、1週間後にもう一度今度は造影剤を入れてMRI検査を受けることになりました。
わずか1週間後に(^^;)
あの1年前に造影剤入りのMRI検査をしていればこんなことにはならなかったのに。
いやいや、この1年後のMRI検査で造影剤入れて検査すればよかったことじゃないか、なんてことも思ったけど後の祭り。
MRI検査は大体受診料1万円なので、この1週間で2万円が飛んでいきました。
そして1週間後、造影剤を注射してMRI検査を受けました。
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