デイサービスのない日、僕はさっちゃんの相手ばかりをする訳にもいきませんから、さっちゃんが眠たそうなら布団に入ってもらいます。
さっちゃんは昼間いくら寝ても、夜にはしっかりと寝てくれますから、どれだけ長く寝ても昼夜逆転したことがありません。
ですから、安心して布団に入ってもらうんですが、安易に流れているような気もして、それでは良くないのでは? とも思っています。
そんな風にも考えたりしていますから、毎日の散歩はデイサービスのない日には尚更欠かせない活動のひとつなんです。
雨が降ると散歩は出来ません。
でも、雨の止む隙間をついて、散歩に出かけることもあるんです。
そんな時に情報源にしているのが気象庁のHPにあるナウキャスト(雨雲の動き)です。
1時間後までの雨の様子を5分刻みで予報してくれています。
5時ころ、思いのほか外が涼しいので、早めに散歩に出かけようかと思いました。
念のためにスマホでナウキャストを見てみると、6時半くらいになると、雨が降りそうです。
急いで散歩に出かける準備をしました。
僕たちが住んでいる棟の周りには花壇があったり植木が植えられていたりします。
花壇にはいつも色々な花が咲いています。
住人の中で園芸好きな人たちが育ててくれているんだと思います。
花壇以外の場所には植木が植わっていますが、今年は何故だかドクダミの群生地のような下草状況になっています。
ちょうど今頃は花の時季なんですが、白い花(苞?)が無数にあってとっても綺麗です。
でも、おそらく皆さん、ドクダミの固定化されたイメージから逃れられずに、そのお花畑を見ているでしょうから、ドクダミは損してますね。
そんな花壇や植木の前を通って僕とさっちゃんは散歩に出かけます。
植木の中には紫陽花もあって、10本近くあるうちの一株に花が3房咲いていました。
青と言うか、空色、薄い青紫色、そんな綺麗な色です。
その紫陽花の花の前を通った際に、さっちゃんがその紫陽花を指差して言ったんです。
「これがいいネ」
多分、この紫陽花は綺麗だね、というようなことを言いたかったのでしょう。
散歩に出かける際、何時も僕がさっちゃんの注意を紫陽花に向けさせて「紫陽花だよ。綺麗だね」と言っていたんです。
でも、今日はさっちゃんから「これがいいネ」との言葉が発せられたんです。
しかも、指差しまでして。
さっちゃんの口から意味のある言葉が発せられるのは1日に数えるほどしかありません。
しかも、その瞬間の状況と合致した言葉であることは1日に1回、多くて2、3回くらいだと思います。
さらに、さっちゃんは指差しにほとんど反応できません。
反応できないというのは言い過ぎでしょうけれど、反応するのに時間がかかります。
僕が紫陽花を指差しても、さっちゃんはその紫陽花がどこにあるのかすぐには分かりません。
さっちゃんにとっては意味ある言葉と指差しが合体した非常に高度な技だったに違いありません。
多摩川土手に出てすぐ、北の空で雷鳴が轟きました。
北の空は黒雲に覆われています。
立ち止まって、スマホでナウキャストを確認しました。
6時半ころからこの付近も雨が降る予報になっています。
それまではまだ1時間もありますから、散歩には影響はないようですね。
▲17:36。まだまだカメラの眼よりも人間の眼の方が素晴らしいな! と思います。肉眼では凄く幽玄な雰囲気を湛えたように感じられるのですが、カメラで写し撮った映像はそれほどではありません。(写真が下手糞なんだよ、と陰の声)
僕はTシャツ1枚なんですが、さっちゃんは上着のシャツも着ているのに、「寒い」と言います。
さっちゃんの言葉には「寒い」と「暑い」しかありません。
途中の「涼しい」とか「暖かい」とかの表現はないんです。
北からこちらへ移動してきている雨雲が寒気も引き連れて来ているのかもしれません。
基本の周回コースの途中に1箇所だけ土手から降りて家へ早く帰ることの出来る場所があります。
そこで再度ナウキャストをチェックしました。
すると、この付近の雨が降り始める時間が早まっています。
6時15分くらいになっています。
雨雲のスピードが速くなったようですね。
でも、まだ大丈夫。
予定通りの基本周回コースを歩きます。
多摩川土手から降りた時にまたナウキャストを見ました。
6時10分になっていました。
湧水の流れ沿いの遊歩道でも見ました。
6時5分になっていました。
僕はさっちゃんを心もち急がせます。
分かるほどに急がせると、さっちゃんは抵抗しますからね。
棟の100mほど手前で、霧雨のような粒が顔に当たり始めました。
最後にもう一度ナウキャストを見ました。
6時5分の画面ではこの付近は本格的大雨になっています。
「え~え! そんなバカな!」
今、6時6分!
棟の20mほど手前から霧雨はしっかりした雨粒になりました。
そして、棟の玄関に入った途端、猛烈に降りだし、自転車置き場や車椅子用通路の屋根を叩く雨音が五月蠅いほど大きくなりました。
ギリギリセーフ!
1分遅くても、びしょ濡れになっていたでしょうね。
部屋に戻ると、急いで洗濯物を取り込みました。
まだ北風なので、ベランダには雨が降り込んでは来ません。
洗濯物もセーフです。
その猛烈な雨は10分ほどで通り過ぎ、雨もすぐに止みました。
散歩して来て、お腹が空いているはずとは思うのですが、今日もさっちゃんは夕食を食べてくれませんでした。
皿のおかずをお箸でつつくだけ。
僕がさっちゃんの口元に玉子かけご飯やおかずを運ぶと、怒って腕で払いのけてしまうんです。
怒っているようで、寝巻きへの着替えもせずに、眠ってもらいました。
いま11時半ですが、それ以降眠ったままです。
さっちゃんは昼間いくら寝ても、夜にはしっかりと寝てくれますから、どれだけ長く寝ても昼夜逆転したことがありません。
ですから、安心して布団に入ってもらうんですが、安易に流れているような気もして、それでは良くないのでは? とも思っています。
そんな風にも考えたりしていますから、毎日の散歩はデイサービスのない日には尚更欠かせない活動のひとつなんです。
雨が降ると散歩は出来ません。
でも、雨の止む隙間をついて、散歩に出かけることもあるんです。
そんな時に情報源にしているのが気象庁のHPにあるナウキャスト(雨雲の動き)です。
1時間後までの雨の様子を5分刻みで予報してくれています。
5時ころ、思いのほか外が涼しいので、早めに散歩に出かけようかと思いました。
念のためにスマホでナウキャストを見てみると、6時半くらいになると、雨が降りそうです。
急いで散歩に出かける準備をしました。
僕たちが住んでいる棟の周りには花壇があったり植木が植えられていたりします。
花壇にはいつも色々な花が咲いています。
住人の中で園芸好きな人たちが育ててくれているんだと思います。
花壇以外の場所には植木が植わっていますが、今年は何故だかドクダミの群生地のような下草状況になっています。
ちょうど今頃は花の時季なんですが、白い花(苞?)が無数にあってとっても綺麗です。
でも、おそらく皆さん、ドクダミの固定化されたイメージから逃れられずに、そのお花畑を見ているでしょうから、ドクダミは損してますね。
そんな花壇や植木の前を通って僕とさっちゃんは散歩に出かけます。
植木の中には紫陽花もあって、10本近くあるうちの一株に花が3房咲いていました。
青と言うか、空色、薄い青紫色、そんな綺麗な色です。
その紫陽花の花の前を通った際に、さっちゃんがその紫陽花を指差して言ったんです。
「これがいいネ」
多分、この紫陽花は綺麗だね、というようなことを言いたかったのでしょう。
散歩に出かける際、何時も僕がさっちゃんの注意を紫陽花に向けさせて「紫陽花だよ。綺麗だね」と言っていたんです。
でも、今日はさっちゃんから「これがいいネ」との言葉が発せられたんです。
しかも、指差しまでして。
さっちゃんの口から意味のある言葉が発せられるのは1日に数えるほどしかありません。
しかも、その瞬間の状況と合致した言葉であることは1日に1回、多くて2、3回くらいだと思います。
さらに、さっちゃんは指差しにほとんど反応できません。
反応できないというのは言い過ぎでしょうけれど、反応するのに時間がかかります。
僕が紫陽花を指差しても、さっちゃんはその紫陽花がどこにあるのかすぐには分かりません。
さっちゃんにとっては意味ある言葉と指差しが合体した非常に高度な技だったに違いありません。
多摩川土手に出てすぐ、北の空で雷鳴が轟きました。
北の空は黒雲に覆われています。
立ち止まって、スマホでナウキャストを確認しました。
6時半ころからこの付近も雨が降る予報になっています。
それまではまだ1時間もありますから、散歩には影響はないようですね。
▲17:36。まだまだカメラの眼よりも人間の眼の方が素晴らしいな! と思います。肉眼では凄く幽玄な雰囲気を湛えたように感じられるのですが、カメラで写し撮った映像はそれほどではありません。(写真が下手糞なんだよ、と陰の声)
僕はTシャツ1枚なんですが、さっちゃんは上着のシャツも着ているのに、「寒い」と言います。
さっちゃんの言葉には「寒い」と「暑い」しかありません。
途中の「涼しい」とか「暖かい」とかの表現はないんです。
北からこちらへ移動してきている雨雲が寒気も引き連れて来ているのかもしれません。
基本の周回コースの途中に1箇所だけ土手から降りて家へ早く帰ることの出来る場所があります。
そこで再度ナウキャストをチェックしました。
すると、この付近の雨が降り始める時間が早まっています。
6時15分くらいになっています。
雨雲のスピードが速くなったようですね。
でも、まだ大丈夫。
予定通りの基本周回コースを歩きます。
多摩川土手から降りた時にまたナウキャストを見ました。
6時10分になっていました。
湧水の流れ沿いの遊歩道でも見ました。
6時5分になっていました。
僕はさっちゃんを心もち急がせます。
分かるほどに急がせると、さっちゃんは抵抗しますからね。
棟の100mほど手前で、霧雨のような粒が顔に当たり始めました。
最後にもう一度ナウキャストを見ました。
6時5分の画面ではこの付近は本格的大雨になっています。
「え~え! そんなバカな!」
今、6時6分!
棟の20mほど手前から霧雨はしっかりした雨粒になりました。
そして、棟の玄関に入った途端、猛烈に降りだし、自転車置き場や車椅子用通路の屋根を叩く雨音が五月蠅いほど大きくなりました。
ギリギリセーフ!
1分遅くても、びしょ濡れになっていたでしょうね。
部屋に戻ると、急いで洗濯物を取り込みました。
まだ北風なので、ベランダには雨が降り込んでは来ません。
洗濯物もセーフです。
その猛烈な雨は10分ほどで通り過ぎ、雨もすぐに止みました。
散歩して来て、お腹が空いているはずとは思うのですが、今日もさっちゃんは夕食を食べてくれませんでした。
皿のおかずをお箸でつつくだけ。
僕がさっちゃんの口元に玉子かけご飯やおかずを運ぶと、怒って腕で払いのけてしまうんです。
怒っているようで、寝巻きへの着替えもせずに、眠ってもらいました。
いま11時半ですが、それ以降眠ったままです。