Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 159(染付松に鶴の図七寸皿)

2021-10-13 21:23:27 | 古伊万里
シリーズ159回目ですが、こうして振り返っていくと、後期や幕末の品にも個性的な品はあるものの
やはり伊万里の魅力は前期~中期あたりまでの品に尽きる、という感じはします。
さて、今回紹介する品はいわゆる「普通の中期古伊万里」で、特に印象に残るようなタイプの品ではありません
「染付松に鶴の図七寸皿」

鶴と松を雲形に白抜きした中に描き、その周囲を薄濃みで塗り、さらにその中に鶴と瑞雲らしきものが描かれた七寸皿です
雲形に抜いているあたりはデザインの妙という気はしますが、そこは中期でも恐らく宝暦~天明といった時代の品と思われますので
絵付けについてはあまり上手いとは言えません。
墨弾きの技法を使って鶴が描かれています
この品を扱っていた業者さんは、「藍九谷」と称して売っていましたが、初心者でなければ、これが中期の品であることは判ると思います。
裏面の感じからも、中期~中期末といった雰囲気が伝わってきます
別に鳥の文様が好きなわけではないんですが、なぜかウチには鳥が描かれた古伊万里が多かったりします。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
酒田の人さんへ (遅生)
2021-10-14 08:11:50
さすがに藍九谷の七寸皿、迫力がありますね。

鳥は画題として優れていると思います。
地上の静と空の動、いずれも絵になりますね。どちらかというと、皿には静の鳥が多いように思います。
その点、この皿は、静と動の両方があって、珍しいと思います。
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酒田の人さんへ (Dr.K)
2021-10-14 10:18:23
裏面を見ますと、やはり、中期になるのでしょうか。
でも、表面は、まだ、十分に盛期伊万里の雰囲気を宿していますよね(^_^)
大きさも7寸あって、迫力もありそうですね(^_^)
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遅生さんへ (酒田の人)
2021-10-14 20:22:40
墨弾きは藍九谷でよく見られる技法ですんで、「藍九谷」として売っていたんだと思いますが
記憶によると扱っていたのが、伊万里というか焼物の専門の業者さんではなかったと思います。
この品、画題としては凡庸ですが、白抜きの形とかに工夫が見え
ちょっと面白い品なのかも知れませんね。
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Dr.kさんへ (酒田の人)
2021-10-14 20:25:56
そうですよね~、裏面を見ると享保より後の時代の伊万里という感じがします
全体的に上手の品でないのは確かですが、デザインとしてはちょっとした魅力があるのかも知れません。
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