おしゃべりピアノの今日の一言♪

考えたこと感じたことを 気ままに徒然に〜

今年も一年、ありがとうございました!

2011年12月26日 | Weblog
あっという間に今年もあと残すところ6日間となりました。
昨日は、後半ほんの一部分だけ「報道の日」特集のニュース番組を見ました。
なんともいえない気持ちになりました。

年末になると、毎年のことながら1年を振り返って、10大ニュースが各局で放映されますが、今年は全部の順位を同じ色で塗りつぶしてしまうほど、きっとあと4、50年して歴史を振り返ったときにも、同じくらいの大きさで、人々の心に重くのしかかってくるような…そんな年だったように思います。
時が経つと、日々の事柄に追われて少しずつ薄れていくことはありますが、昨日の映像を観て、あのチャリティコンサートを行おうと決心したときの気持ちがありありと思い出されました。何かをしなくては……と。
そうして、本当にたくさんの方が、私と同じような気持ちだったこと、皆さまの温かい気持ちが1つになって、少しでも東北地方の方々へ届けられたこと…1人では到底できないことでも、多くの人の力が合わさると、こんなにも大きな力になるということを……

昨日の特集の中で最後に視聴者からの言葉で「金をくれ」というのがありました。お金がなくてもなんとかなる、というのは、ある程度のお金がある人の意見だと思います。やはり、被災した方にとっては、切実な問題なのでしょう。日本赤十字社へ寄付したお金はどのくらい適切に分配されているのでしょうか…世の中には、お金が余りすぎているところもたくさんあるはずです。なんとか、平等とまではいかなくても、被災された方々も、それから貧困で苦しんでいる方々も、全ての人が、生きていくうえで、最低限困らない程度に生活できる社会こそ、豊かな国といえるのだと思います。
みんなが助け合って、そして1日でも早くみんなが笑顔になれる日がくることを…願っています。

来年は、3月に、チャリティコンサートでたくさんの生徒さん方を引き連れてご来場いただいた明野中学校へ、お礼をかねて、学校コンサートの一部分にO先生と出演させていただきます。それから、4月はあっという間に15回目を迎える自分の教室の発表会にて、マリンバ奏者の方と現代曲を初共演させていただき、8月は恒例になりました「浴衣コン」、そして秋には、東日本大震災チャリティコンサート第2弾を行う予定です。

毎年少しずつですが…前進していきたいなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

来年も、皆さまにとって、素敵な1年になりますように………

Zara先生、演奏会♪♪♪

2011年12月13日 | Weblog
前回のブログからなんともまた1ヶ月が経ち……
もう、ブログはやめたほうがいいのかなぁと思いつつ、パソコンに向かっています。
どうも、もともと気まぐれな性格なので、始めるととことんはまってしまうし、放っておくと、いつまでもそのまま…いけませんね~

もうすぐ、クリスマス!そして、あと半月ほどで今年も終わり…いろいろあり過ぎた1年でした…ほんとに…

そして、昨日は、今年の締めくくりにふさわしい素晴らしい演奏会がありました。
東京文化会館にて、Z先生のコンサート。

実は、午後7時から始まるコンサートに向けて(!?)FさんとKさん、3人で新宿高野のフルーツパーラー(バイキング)で、お腹を充実させてから向かう予定でしたが、なんともFさん、かわいそうに…お風邪でダウン。
そこで、残念ながら、Kさんと私は地元のお花屋さんで花束を買って、古河駅で待ち合わせ、そして上野へ一直線~! 
気合を入れてずいぶん早く出てきたかいがあって、なんと着いてすぐに時計を見ると…5時半! さすがに誰も並んでいませんでした…

東京文化会館は今年50周年記念。50年なんて…凄い歴史。ちょうど50年前の文化会館で行われたオペラのDVDを持ってますが、もちろん白黒。でも、それだけ存続される理由がこのホールにはあるのか、色合い、響きともに落ち着いていて良い。リースも静かなクリスマスの雰囲気を醸し出していて大変感じが良かった。

さてさて…早くつきすぎた私達だったが、マネージャーさんのご好意で、ロビーに入れさせていただいたので、そこでまた電車の続きのごとくおしゃべり。。。ついでに、おのぼりさんとしては、これをやらなくては…そう、記念撮影!  最初は、目立たないように気をつけながら撮影していた私達も、だんだんポーズを撮ろうかな~なんてしているうちに、おや!Z先生のお姿がちらり……少し緊張した面持ちだった。こんなことをしている場合じゃない。。だんだん開演が近づくと、妙に自分の舞台前のように緊張してきた。

演奏が始まった。まず、前半はシューマンの「蝶々」と「森の情景」そして、ショパンの英雄ポロネーズ。パピヨンは、以前初めて聴いたときに、うわぁ~美しい音色だなぁと感動したことがあったが、昨日の演奏も、まるで大自然を蝶々がのびのびと自由に飛び回るような、映画を観ているような世界が広がりため息が出た。そして、曲目的には、そんなに激しい盛り上がりがあるものではないこの小品が組み合わされたような渋い曲が並んだにもかかわらず、先生の集中力は冴え渡った。

後半は、ショパンの幻想ポロネーズとリストのソナタ。 幻想ポロネーズもリストも、もうこれぞ、Z先生ワールド!幻想ポロネーズの最後の1音を演奏し終えたときの先生のお姿といったら……もう銅像にして、文化会館に飾りたいくらいだった!
そして、リストは……今、思い出してもため息が出るくらい美しいところがたくさんあった。
…が、その前に…あまりにもひどいことが起こったのだ…
リストのソナタといえばソナタといっても単一楽章で30分ほどのスケールの大きな曲だが、それこそ、最初の1音と最後の1音、神経をとがらせて緊張感のある空気こそ、演奏を何倍も引き立たせる。ところがだ!!!!!!!!
先生が、集中してさぁ、どんな音がでるのか、こちらも息を吸うのも忘れるくらい緊張している最中に、なんということか先生の音が鳴った後まるで休符にあわせるごとく他の音が鳴ったのだ。ソ、(ブルル~)、ソ、(ブルル~)ソファ~ミ……という具合に……
あまりのタイミングの良さ?いやひどさに唖然として、Z先生は怒って演奏をやめてしまうのではないかと思えるくらいだったが(だって、私は前から5列目で、その携帯を鳴らした人は私の前の席だったのだから、当然、先生にも聴こえたはず…)しかし、先生はそのまま弾き続けられた。その後も、その携帯犯人(←こう呼びたいくらい)は、演奏の最中、頭を上げたり下げたり何か探してゴソゴソしたり、とても演奏を聴きにきた人とは思えない態度に、私はもう怒った!結局、私も少し背伸びしてその人を視界に入れないようにして集中するしかなかった。

さて、横道に逸れてしまったが…Z先生のソナタを一言でいうならば、実に先生らしく、テクニックを一切誇張することなく、人類愛にあふれるような温かい演奏だった。
この曲に関しては、私自身、ずいぶんいろんな思い入れがありすぎて(大学の卒演でこの曲を弾いたということもあるが)、卒業して10年くらいは、この曲を全く聴きたくなかった。たぶん、いろいろな意味で、世界から突き放されたようなそんな気持ちでいたから、演奏も実際、解釈もそんな風だった…この世のほとんどが善と悪に分かれるとしたら、主体は悪(戦いや病、地獄のような世界)で、それでも時には、穢れのない天使のような美しい心をもった妖精たちが悪の世界から人々を救い出そうとする…混沌とした悪の世界の合間に時折、夢のような幻のような現実離れした魅惑の世界が繰り広げられる、が、しかしそれも長くは続かない。結局、ようやく希望の光が見えるかどうか…というところで、その最後の灯りさえ消され… 
だから、Z先生とは逆に悪魔のようにテクニックは誇張できるところは誇張し、もちろん美しいところは美しく感じたままに弾いたが、そのコントラストを出すことによって、残酷なまでも世の中を「否定」するような形で終わらせたかった。
ところが、Z先生の演奏は、違った。そんな善と悪というちっぽけなものではなく、この全世界を支配している「神」こそリストが表現したかった主題であり、それは全てにおいて統一されていた。天空から見下ろしている神様にとっては、俗世間で騒がれていることはただの戯言、Z先生がリストに代わって神様と対話しているようにも思える音にはもうぐ~っと胸を締め付けられ、感動で心が震えた。
凄い……先生の解釈は、ユニークだが、しかしちゃんと納得できる説得力を伴っているので本当に凄い、それは、確かな研究が積み重ねられているからだと思う…

ちょっと書くつもりが、また長くなっちゃった…
やはり昨日の演奏を思い出すとまだまだ書き足りないことも多い。が、長すぎてきたので、後半詰めて書きますと…

演奏会終了後、上野駅近くの韓国料理屋さんで打ち上げパーティがあった。先生は、お疲れにもかかわらず、笑顔でいろいろな方とお話されていた。私とKさんは、韓国料理は初めてだったので、全体的にキムチ色で辛いお料理に興奮しながら、その場の和んだ空気でまた楽しいひと時を味わった。

帰り際、先生に挨拶をしに行ったら「あなたには、もっとロシアの曲を教えたい」と言われた。「グラズノフですか?」と聞いたら「いや、ラフマニノフ、ロシアの音楽を伝えたい」と。そうっか~グラズノフはこの前のレッスンの時にまずかったからかなぁと反省。 でも、宿題をいただいたことは嬉しい。
来年4月までZ先生とさよなら~は少し寂しいけど、それまでに、もっともっと先生をうならせるくらいの演奏ができるように…(といつも思うんだけど)練習しようと心に誓い、今日は早速、練習に励んだ。これが、続くといいんだけど…