終わりました……秩父……なんていうか……疲れました……
たった1ヶ月間の私の挑戦、終わりました……
今は、頭の中がぼぉ~っとして、それ以上も以下も考えられない感じ…
ともかく、1ヶ月でいったい何ができるんだろう…バリバリ練習時間がある学生の時でさえ、ヘンデルヴァリエーションにしてもベートーヴェンのソナタにしても、20~30分ある大曲を1曲仕上げて人前で弾くのがいっぱいいっぱいだったのに、それをなんとなく暗譜できてる曲という理由だけで、弾いて弾けるものなのか、体力がもつのか…もう考え始めるとキリがないくらい、答えの出ないことだった…
その上、今回は、直前の土曜レッスン以外は、発表会前だし変更もできず、通常の仕事をしながらどれだけ練習時間を確保するかが最重要課題だった。
だいたい、この前、ある本屋で立ち読みしてたら、ヴァイオリニストの高○ち○子が「~練習時間の不十分なコンサートほど嫌なものはない…」というような内容のことを書いていたが、まさにソレ恥ずかしいとしかいいようがないたぶん…ダイエットに失敗して脂肪がはみ出してるのに、水着着てモデルとして人前に出なきゃいけない…そんなのと似てるかもしれない…(←そんな人いるかな?)
それでも、ふだんなら髪型整え、ドレスを買いに行き~とか準備するところを一切省いて、前日も聴いたり弾いたり~ピアノに10時間くらいは浸りつつ~当日になった…
しかし~いつもそうなのだが、どうして本番前になると、どうでもいいような部分で暗譜が怖くなるのだろう…これも精神的なものなのだと思うけど、特に、ベートーヴェンの第2楽章、これが一番怖い!内声部を必要以上に考えながらよく歌っているうちに、「あれ?こんな和音?!」みたいな、ものすごく不安になることがある。うん、あれに似てるかも!例えば、「赤」っていう漢字をゆ~っくり書いているうちに、これ、本当に赤、って読むのかな、もしかして字でもなんでもないんじゃないかな、って思う瞬間ってないですか
~とまた、横道に逸れてしまいましたが、ともかくテンペストの第3楽章にしても、ソナタ形式なのに、ロンド形式のような気がして、だんだん弾いているうちに終わらなくなるんじゃないか、赤い靴のように止まらなくなったらどうしようとか、もうありとあらゆる悪いことばかりが頭をめぐらし、しまいには「今晩なら大地震が来てもいいな」とか「いきなりインフルエンザになるといいのに」とか「野菜切ってて、手も切れちゃうかも」とか…そんなことまで考えてしまう……
しかし、そんな思いも、秩父鉄道に揺られながら、団体登山の方々や素朴な中学生をみかけるうちに、だんだんどうでもよくなって行った…こんなことで、クヨクヨしてる自分なんて、ちっぽけだな、と。。。
ついに美術館へ到着。ちょうど調律師さんがピアノの最終調整を終えられたところだったので、すぐにリハーサルをさせていただけたので、またもや死に物狂いで1時間、弾かせていただいた。もう、まな板の鯉。
いよいよ5時。開演。館長さんのお話の後、いよいよ出番。
衣装に着替えると、なぜか落ち着けた…
1曲目、エオリアンハープ、ちょっとまだ硬い…思うように指が回らない…
2曲目、テンペスト、うん、去年の文学館よりいい調子。歌うところはのりまくった…しかし、一応第2楽章の暗譜には注意を払いつつ、第3楽章は捨て身で弾いた…
3曲目、愛の夢、サロン調に弾いた。
4曲目、パガニーニの変奏曲、だんだん袖ナシの腕が寒くてかじかんできたそうだ、ここは山肌に雪が残る秩父だったのだ…寒すぎで、左手の感覚がなくなりつつも必死でこらえた(岸壁にしがみつくように、鍵盤にくらいついた)
5曲目、といきたいところだったが、あまりの手の冷たさにこらえきれず「すみません!手が冷たいので、ストーブで暖めさせてください!」と30秒の休憩をもらって、暖めた……
そして、ヘンデルヴァリエーション。この休憩が良かったのか、なんだか急に楽しい気分で弾けた。リハーサルで、調律師の方から「ここは大ホールじゃないから、あんまりfは強すぎないほうが前に座るお客様の為にも良いかも~」と言われたので、最後はもう少し出したかったfを幾分抑え目にしつつ、全体的には、やはり去年よりはのびのびと弾けたような気がする……
コンサート終了後のお食事会では、バックハウスの熱心なファンという奥様から、心に響く演奏だったとか、ピアノの芯にあたる音がしたとのお褒めの言葉をいただき、またご年配のおば様からテンペストを聴きながら、自分の人生と重ね合わせて涙が出た、と言われなんだかとても嬉しかった大変だったけど、自分の全く知らない方々の前で、いろんな意見を聞かせてもらえることは貴重なこと。
5年前の私の秩父での最初の演奏会も聴いていただいていたという、あるおじ様からは、あの時とはまた違った演奏が聴けて楽しめた、と言っていただき、無駄に歳を重ねたわけでもないのかなぁ~とちょっと嬉しかった練習時間にしては、たぶん前の5年間のほうが多かったのだと思うけど、どうしてかなぁ~いろいろ悩み苦しみ、考え、楽しいこと嬉しいこと、いろいろな経験がきっと音楽にも生かされているんだろうなぁ~と。それから、もちろん生徒さんから教えられることもいっぱいあり、それはこれからも未知数な経験になると思う。
あらためて、音楽やっててよかったなぁ~と感謝した1日でした
※疲れのためか、何かチグハグな文章、お許し下さい~
たった1ヶ月間の私の挑戦、終わりました……
今は、頭の中がぼぉ~っとして、それ以上も以下も考えられない感じ…
ともかく、1ヶ月でいったい何ができるんだろう…バリバリ練習時間がある学生の時でさえ、ヘンデルヴァリエーションにしてもベートーヴェンのソナタにしても、20~30分ある大曲を1曲仕上げて人前で弾くのがいっぱいいっぱいだったのに、それをなんとなく暗譜できてる曲という理由だけで、弾いて弾けるものなのか、体力がもつのか…もう考え始めるとキリがないくらい、答えの出ないことだった…
その上、今回は、直前の土曜レッスン以外は、発表会前だし変更もできず、通常の仕事をしながらどれだけ練習時間を確保するかが最重要課題だった。
だいたい、この前、ある本屋で立ち読みしてたら、ヴァイオリニストの高○ち○子が「~練習時間の不十分なコンサートほど嫌なものはない…」というような内容のことを書いていたが、まさにソレ恥ずかしいとしかいいようがないたぶん…ダイエットに失敗して脂肪がはみ出してるのに、水着着てモデルとして人前に出なきゃいけない…そんなのと似てるかもしれない…(←そんな人いるかな?)
それでも、ふだんなら髪型整え、ドレスを買いに行き~とか準備するところを一切省いて、前日も聴いたり弾いたり~ピアノに10時間くらいは浸りつつ~当日になった…
しかし~いつもそうなのだが、どうして本番前になると、どうでもいいような部分で暗譜が怖くなるのだろう…これも精神的なものなのだと思うけど、特に、ベートーヴェンの第2楽章、これが一番怖い!内声部を必要以上に考えながらよく歌っているうちに、「あれ?こんな和音?!」みたいな、ものすごく不安になることがある。うん、あれに似てるかも!例えば、「赤」っていう漢字をゆ~っくり書いているうちに、これ、本当に赤、って読むのかな、もしかして字でもなんでもないんじゃないかな、って思う瞬間ってないですか
~とまた、横道に逸れてしまいましたが、ともかくテンペストの第3楽章にしても、ソナタ形式なのに、ロンド形式のような気がして、だんだん弾いているうちに終わらなくなるんじゃないか、赤い靴のように止まらなくなったらどうしようとか、もうありとあらゆる悪いことばかりが頭をめぐらし、しまいには「今晩なら大地震が来てもいいな」とか「いきなりインフルエンザになるといいのに」とか「野菜切ってて、手も切れちゃうかも」とか…そんなことまで考えてしまう……
しかし、そんな思いも、秩父鉄道に揺られながら、団体登山の方々や素朴な中学生をみかけるうちに、だんだんどうでもよくなって行った…こんなことで、クヨクヨしてる自分なんて、ちっぽけだな、と。。。
ついに美術館へ到着。ちょうど調律師さんがピアノの最終調整を終えられたところだったので、すぐにリハーサルをさせていただけたので、またもや死に物狂いで1時間、弾かせていただいた。もう、まな板の鯉。
いよいよ5時。開演。館長さんのお話の後、いよいよ出番。
衣装に着替えると、なぜか落ち着けた…
1曲目、エオリアンハープ、ちょっとまだ硬い…思うように指が回らない…
2曲目、テンペスト、うん、去年の文学館よりいい調子。歌うところはのりまくった…しかし、一応第2楽章の暗譜には注意を払いつつ、第3楽章は捨て身で弾いた…
3曲目、愛の夢、サロン調に弾いた。
4曲目、パガニーニの変奏曲、だんだん袖ナシの腕が寒くてかじかんできたそうだ、ここは山肌に雪が残る秩父だったのだ…寒すぎで、左手の感覚がなくなりつつも必死でこらえた(岸壁にしがみつくように、鍵盤にくらいついた)
5曲目、といきたいところだったが、あまりの手の冷たさにこらえきれず「すみません!手が冷たいので、ストーブで暖めさせてください!」と30秒の休憩をもらって、暖めた……
そして、ヘンデルヴァリエーション。この休憩が良かったのか、なんだか急に楽しい気分で弾けた。リハーサルで、調律師の方から「ここは大ホールじゃないから、あんまりfは強すぎないほうが前に座るお客様の為にも良いかも~」と言われたので、最後はもう少し出したかったfを幾分抑え目にしつつ、全体的には、やはり去年よりはのびのびと弾けたような気がする……
コンサート終了後のお食事会では、バックハウスの熱心なファンという奥様から、心に響く演奏だったとか、ピアノの芯にあたる音がしたとのお褒めの言葉をいただき、またご年配のおば様からテンペストを聴きながら、自分の人生と重ね合わせて涙が出た、と言われなんだかとても嬉しかった大変だったけど、自分の全く知らない方々の前で、いろんな意見を聞かせてもらえることは貴重なこと。
5年前の私の秩父での最初の演奏会も聴いていただいていたという、あるおじ様からは、あの時とはまた違った演奏が聴けて楽しめた、と言っていただき、無駄に歳を重ねたわけでもないのかなぁ~とちょっと嬉しかった練習時間にしては、たぶん前の5年間のほうが多かったのだと思うけど、どうしてかなぁ~いろいろ悩み苦しみ、考え、楽しいこと嬉しいこと、いろいろな経験がきっと音楽にも生かされているんだろうなぁ~と。それから、もちろん生徒さんから教えられることもいっぱいあり、それはこれからも未知数な経験になると思う。
あらためて、音楽やっててよかったなぁ~と感謝した1日でした
※疲れのためか、何かチグハグな文章、お許し下さい~