おしゃべりピアノの今日の一言♪

考えたこと感じたことを 気ままに徒然に〜

なつかしの上野

2010年03月30日 | Weblog
Mちゃんと初合わせ

久しぶりに上野駅から公園口の改札を出ると…人、人、人…
ここは、渋谷か原宿か…。たしかに、春休みだし、お花見シーズンだから凄いのかなぁとも思ったけど、今日はとてもお花見などできる暖かさではないなのに、昼間からシートをはって席とりの人々やカメラ片手の外国人などなど、大変な賑わいをみせているので、この私もおのぼりさんついでに、シャッター

そして、久しぶりの芸大へ…
駅から学校までの道のりは、あの頃とは比べものにならないほど整頓されて、博物館や美術館への道のりを記した看板やモニュメント、手入れの行き届いた芝生など、芸術の香りが漂うように工夫され、いい感じだった
守衛さんに呼び止められはしまいかと、やや、緊張しながら門をくぐると、あぁ、やっぱり懐かしい…部分的に改装されてはいるものの、ほとんど脳裏に焼きついている景色と同じ。講堂もレッスン室も…

そして合わせは始まった。う~ん……Mちゃん、上手いいい音
これは、そんじゃそこらのコンサートでは絶対に聴くことができない音ですそれなのに、発表会で聴けるなんて…幸せです
ぜひ、みなさま、本物のヴァイオリンの音色をお楽しみください

そして、合わせの後は、懐かしい美術学部の食堂(大浦)へ行き、なつかしの「バタ丼」を注文。これは、普通のご飯が醤油バター味で、その上に豆腐ともやしがのっているだけというごくシンプルなもの。食堂のおじさんも昔と同じ。味ももちろん同じ。うまい!
その後、同級生や先輩後輩のその後や、飼い猫の話(実は、Mちゃんもネコに飼われている人間のひとりなのです)など、話題は尽きず、時を忘れておしゃべり三昧。

帰りは、上野公園をぶらつき不忍池のそばを歩き、何か懐かしさの余韻に浸りながら上野を後にした。   そして………このまま、家に戻るはず…が……

なんと…赤羽近くまで来たところで、「ん?」「時計がない
慌てて、カバンの隅から隅まで探しまくったが、全然ないもしや……レッスン室に置き忘れたか……ショック……

せっかくお花見の余韻に浸りながら歩いてきたのに、また赤羽で下車して、上野行きに乗り、またまた大混雑の人並みをかき分けながら、ものすごい勢いで地面を歩いて学校をめざし……(これこそ、いつも地面を見て急ぎ足で往復していたあの頃を彷彿とさせるものでしたが)……「ん?でも、もしかしたら、あの食堂で落としたか?」とまず食堂に行ってみると、「ありました
「時計の落し物でしょ?ここに置いてあるよ」  見ると、誰かが拾って届けてくれたらしい…あぁ、良かった…ほっと一安心
そして、ようやく……
空に広がる桜をゆ~っくり見物しながら、駅へと向かったのでした…

もうすぐ桜…でも…!?

2010年03月25日 | Weblog
みなさま、本当にご無沙汰ばかりで申し訳ありません
ここのところ、仕事が終わると雑務に追われ、なかなかゆっくりブログを書く時間がとれなくて~今月に入って、まだ3回目ですね~

ようやく暖かくなって、東京の桜も開花宣言が出たばかりというのに、また寒い昨日は、こちらでは夜、あられも降っていました
これじゃ~芽吹き始めた木々のみなさんも、びっくり!冬眠から目覚めようとした動物たちは、もう一度「起きるのや~めた!」って、土のお布団にもぐりこんでるかもしれませんね

いよいよ、発表会に向けて、準備スタートいや、今までも少しずつはやっていたのですが、なにせ、今回は手の故障があったので、思うように練習できず、あと1ヶ月という段階になって、ようやくピアノに向かえるようになったという有様

来週は、ヴァイオリンの方と初合わせです。
ヴァイオリンのMちゃんは、私と高校からの同級生。

高校2年生のときかな?芸高では、アカンサスコンサートという在学生によるコンサートが定期的に行われていて、そこで、Mちゃんとそれからチェロの方と組んで、ラフマニノフの「悲しみの三重奏」を演奏したのが、一番の思い出~以来、〇〇年…月日の経つのは、あっという間…のようであり、だいぶ昔のようでもあり…こうして、再会して演奏できるというのは、本当に嬉しいかぎり
Mちゃん、現在は芸大オケのメンバーでもあるので、レッスン室も自由に借りられる特権あり、来週は、なんと、ひさ~~~しぶりに、芸大のレッスン室で合わせをします

う~ん……懐かしい……

上野駅に降りるだけで、あれから〇〇年も経っているのに、その時々の思い出がふわぁ~と鮮明に思い起こされて、普通に空気が吸えないような気持ちになってしまいます。動物園や博物館でさえ、あれからなんとなく、あの場所を通るのが怖いような気がして、行ってないのは、そのせいかもしれません。不思議…
大学生活は、いろんな意味でプレッシャーの連続だったのかな。今思うと…
学生生活は、楽しむどころか自分の実技の練習とレッスンと少しの授業で、あの楽しい(遊び場所いっぱいの)上野公園も地面を見つめて往復することの多かったあの日。。。。。でも、卒業する頃には、だんだん視野が開けてきたので、少しずつ周りの世界が見えてきて、一応遊びましたが…

なんて…そんな昔の話はさておき…
最近、わが茨城県の誇る作曲家 池辺晋一郎さんの「ブラームスの音符たち」という本を読んでいるのですが、これが意外にも面白いどのくらい、池辺さんが、ブラームスが好きなのか、それを独り言のように書き綴っているものなのだが、私のように作曲に関してほとんど知識のない人にでもわかりやすい。もし、この名曲が、こんな風に書かれていたら~という駄作が要所要所に書き加えられていて、それを見るといかにブラームスが工夫をこらして作曲したのかがわかる。また、その例として挙げられている失敗作を見るだけでも楽しい。ついでに、1つ1つの項目ごとの文章が短いのも読みやすい。読みながら、それぞれの曲が頭の中をかけめぐる…
お茶を飲みながら、楽しんで読める1冊です。お薦めです

では、またね~

2つのコンサート♪

2010年03月17日 | Weblog
ようやく春の訪れかと思えば、またまた冬に逆戻りのようなお天気…みなさま、お元気ですか?

日本人でさえ、この異常気象のようなお天気の変化についていけないほどなので、この時期、来日される演奏家の方々は、きっと、大変なことでしょう~


先日と、1日挟んでこの前の日曜日と続けて演奏会に出かけてきましたが、お二人とも、お気の毒なことに、体調を崩されていました………が、2つの演奏会、それぞれに私にとっては、貴重な経験となりました。

まず、昨日の演奏会

アルド・チッコリーニといえば、ヨーロッパではパリ国立音楽院の教授を長年務めていたこともあり、ピアニスト&教育家として名高いのですが、日本では残念ながら、それほど有名というわけではありません。が、評論家、音大教授陣など音楽専門分野を研究されている方であれば、みな巨匠と崇拝するほどの熱狂的なファン層が厚いのも、この演奏家の特徴かもしれません…
ともかく、一度、この人の演奏会にでかけると、あまりの凄さに、ただただ言葉を失うのみ…何か、感動を言葉に表そうとしても…出る言葉がちっぽけな気がして、やっぱり言葉を失う…それほど、凄いのだ

初めて私が、氏の演奏を聴いたとき、すでに70歳を超えていたように思うが、1日2回の演奏会、しかも全て、モーツァルトのソナタばかり…
普通は、モーツァルトばかり聴いていたら、他のも聴きたくなる(←私の場合、特に!)のだが、彼の演奏といったら、聴けば聴くほど、もっと聴きたくなるのだ…それも、特に個性的であったり、何かインパクトのある演奏というようにも思えない、ごく自然な流れにあるだけのように聴こえるのに、それがとても美しくて、思わず酔いしれてしまう…そんな演奏だったような気がする。
ついで、上野の文化会館での演奏会だったか…歩くのもやっと、というほど大変なお姿なのに(この時は、もう日本公演は最後かと思っていましたが)ピアノの前に座ると、それはそれは…別人かと思われるほど、生き生きと素晴らしいしかも、アンコールにファリャの火祭り(アレンジされて更に難しくなっているもの)やショパン、リスト、ありとあらゆる作品が飛び出す、飛び出す……4,5曲ではない。10曲は超えていたような気がする

そして、昨日は、ベートーヴェンの協奏曲、第3番と第4番。これを逃したら、一生後悔すると思い、何はさておき、ともかく駆けつけた  そして……
チッコリーニの音が鳴り始めると……あぁ~これだこの音だ実は、第3番は、私は、出だしがいまいち好きになれなかったのだが、これが、そんなことを全て忘れさせるほど、美しい……
メロディが主張しすぎることなく、落ち着いたセピア色のような音色で、しかもベートーヴェン独特の崇高な重々しさがある…カデンツでは、音が水面を気持ちよく転がっていくような爽快感がありつつも、決してきらびやかさを誇示するでもなく、いつも何か、心地よく語りかけてくる…
第4番は、もともと好きな曲なので、期待度は天空に達するほどで…
そして………あぁ~これなら、毎日、毎晩、聴いてもいい
感想は……拙い文章で、大変恐縮ですが…(私は小学生レベルか…

「きっと天国のベートーヴェンでさえ、自分がベートーヴェンであることを忘れて、拍手を送り続けたことでしょう

理路整然とした美しさ、ピアノを人が弾いている、そんな光景を通り越して、作品が直接観客に訴える…そこには、何のてらいも何の欲もなく、ただ楽譜を純粋に理解して音に表す…その完璧な透明感は、それこそがベートーヴェンなんだなぁ~と妙に納得できるほど、心に染み渡る……………
本当は、感想を書くのもおこがましいのだが、こうして本物の音楽に出会ったとき、やはり楽譜を読み解くことの大切さを改めて実感する……

チッコリーニは、1925年生まれ。次回の公演は、また2年後か…するともう87歳かな…次回は、できるだけ皆さん。行ってくださいほんとに、凄いです………


そして…長くなりすぎたので、少し短くまとめたいと思いますが…

14日、日曜日は、わが教室の生徒さんもたくさんお世話になっているエフゲニー・Z先生のコンサートが行われた。こちらからは、合計12名。胸をワクワク、ドキドキ…数ヶ月ぶりにお会いする先生は、どうかな?お元気かな~?ロシア人ということを忘れて(まぁ、先生は日本語が大変お上手なので、そのせいもありますが)私も含めて、みなさん、もう身内のような気持ちで…会場に向かいました

プログラムはオールショパン。満員のお客様の中、前半、ノクターン、ソナタの第2番、休憩をはさんで、ポロネーズ第1番、バラード第2番、ソナタの第3番という内容だった。
Z先生の音楽は、また、何か蜃気楼をみているような危うげなところが魅力的。ノクターンの中でも、あまり知られていない数曲を、じっくりと独自の解釈で弾いていく…それは、また観客にアピールするという性質のものからはかけ離れ、ただ自分の信じる音楽のみ極める、その結果を舞台で演奏する…そこには、他を寄せ付けない頑ななまでの自意識が存在するようにさえ思える…
ソナタは、起伏にとんだ面白い箇所もたくさんあったが、なんといってもバラード第2番。この最初の1ページは、何度聴いてもいい…Z先生、バラード全4曲が入っているCDはお奨めです
でも、個人的にはやっぱり、先生のスクリャビンが聴きたい…いつか、「F.Z スクリャビンとともに…♪」なんていうコンサート、あったらなぁ~

などなど……久しぶりに長文のブログでした読んでいただいたみなさん、お疲れさまでした…
では、ようやく、このへんで…

3月になりました!

2010年03月01日 | Weblog
バンクーバーオリンピックもあっという間に閉会式となり、また選手のみなさんは4年後に向けてのスタートが始まりましたね。
そして、今日から3月・・・春が、すぐそこに~

そういえば、今日、運転しているとラジオから「今年の冬は暖冬でした~」なんて聞こえてきましたが、けっこう意外
だって、私の記憶には寒くて何度も雪が降ったことばかりが刻まれているから……
春といえば、心も身体もなぜか前向きになれる

今日は、某ピアノコンクールの課題曲発表、明日は芸大1次の発表……わくわく、ドキドキ……
なんでも、結果はつきもの。スタートがあるからゴールはある、そしてその結果はまた新たなスタートを生み~
その連続があるからこそ、人って強くなれるし充実した気持ちになれるんだと思います。

大人になると妙に賢くなってしまって、失敗して痛い目に遭うより、失敗しないようにコントロールしよう、なんて思ったりしますが、ことピアノに関しては、大人になっても、どんどん冒険してほしいな、っていうのが私のモットーです
大人だから~なんていうのは全然無用1歩ずつでも、着実に前進していけるのです。

そんな私も……だいぶ手の調子も回復してきたので、明日から少しずつピアノに向かえるかなぁ、と久しぶりの友人に会う時のようにワクワクしています