サモワールを囲んで

日本ユーラシア協会愛知県連ブログ

第92回ロシア語サロン報告  ワインとおいしい料理の国モルドヴァ

2014年11月11日 | ロシア語サロン
11月9日(日)午後2時からロシア語教室で第92回ロシア語サロンが開催されました。
ゲストはアレーシャ・サーリイさんです。
ロシア語サロンの18年の歴史の中で初めてのモルドヴァからのお客様でした。


モルドヴァはウクライナとルーマニアに挟まれた小さな国です。公用語のモルドヴァ語はルーマニア語の
方言で約400万人の国民のうち 250万人がモルドヴァ人、ウクライナ人が約56万人、ロシア人が50万人、
トルコ系のガガウズ人が13万8千人、その他にもブルガリア人など多民族が暮らしています。
旧ソ連の共和国に一つだったのでロシア語もよく通じます。ロシア語ができればモルドヴァ語ができなく
ても不自由はありません。モルドヴァ語やルーマニア語はラテン語が元になってできた言葉ですが
ソ連時代はモルドヴァ語はキリル文字で書かれていました。1989年からラテン文字で書くように
なりました。


アレーシャさんはウクライナ人を父に、ロシア人を母に モルドヴァで生まれました。
学校ではロシア語で教育を受け、家でもロシア語で話していたので モルドヴァ語は
聞けばわかりますが 自分では話せないとのことでした。

来日して日系ボリビア人と結婚されてから9年、日本語もお上手です。
でも漢字はまだあまり読めなくて 現在5歳で幼稚園に通っている息子さんが
入学したら いっしょに漢字の勉強をしたいと話していらっしゃいました。
5歳と2歳のお子さんたちはお父さんとはスペイン語、お母さんとはロシア語で
話していらっしゃるそうです。


モルドヴァではほとんどの人がキリスト教徒で 約96%が東方教会の信者です。義務教育は6-7歳からの
9年間。音楽やダンスは古くから盛んです。
輪になって踊るモルドヴァのダンス ホーラはyoutubeで見ることができます。

モルドヴァの民族衣装は 男性は白いシャツにウールか毛皮のベスト、子羊の皮の帽子、革製の靴です。
長さが3メートルもあるウールの帯を腰に巻いています。
女性はスカーフをかぶり、刺繍のある麻のブラウスにスカートを何枚も重ねてはいて
さらにきれいなエプロンをしています。

気候が温暖で豊かな黒土に恵まれたモルドヴァでは野菜やくだものが豊富です。
これに羊や鶏肉を使って 素晴らしい料理が生まれました。モルドヴァの料理の特徴の
ひとつはトウモロコシの粉を使った料理です。一番有名なのはママルィガというおかゆ
で 脂身をカリカリに焼いたものやサワークリーム、羊のチーズや卵を添えて食べられ
ます。

ティータイムには差し入れのお菓子がいろいろ。ロシア風のクッキー「カリツォー」
フルーツケーキ、それにエストニアのキャンディ。ご馳走様でした。


その他にも北部と南部では家の建て方が違うことや手芸品や料理の数々、観光名所や森林公園、古い修道院、、
など様々なお話がありましたが、どの家庭にもぶどうの木があって 自家製ワインが作られていると言う話に驚きました。
ワインは古くからモルドヴァの特産品で 今も多くのワイナリーがあり、フランスから輸入された
ブドウの品種からもモルドヴァのブドウからも質の良いワインが生産されているとのこと。
高級品はイギリスやデンマークの王室ご用達だそうです。

アレーシャさんはとてもチャーミングで楽しい方でした。様々な質問に答えていただきましたが
「モルドヴァで一番有名な日本人は誰ですか?」という質問には「うーん。。」と困っておられました。
「でも日本車は有名ですよ、首都のキシニョフには日本料理のレストランも4軒あるし、、」



(写真提供は山本英恵さん)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿