サモワールを囲んで

日本ユーラシア協会愛知県連ブログ

第9回新春サモワールお茶会報告

2025年02月02日 | サモワールお茶会
1月26日(日)午後1時からロシア語教室で第9回新春サモワールお茶会が開かれました。
現役のロシア語講座受講生、元受講生、去年の特別講座などに参加してくださった方など
11名がロシア語教室でサモワールと今回のゲストの鶴口アントーニーナさんと
そのお友達の柴田クセーニアさんを囲んでゆっくり紅茶を飲みながらおしゃべりしました。

まず最初に鶴口アントニーナさんにスピーチをしていただきました。

「私が育ったムルマンスク州はロシアの北、北極圏にあります。夏には
二カ月にわたって24時間太陽が沈まない日が続きます。また冬には
反対にまったく太陽が出て来ない日々が続きます。
でもオーロラはしょっちゅう見ることが出来てとてもきれいでした。

小学校の一年生から音楽学校のチェロ科に通いました。通常の授業の
後に別棟の音楽学校に週に3-4回は通って専門のチェロのレッスンを
したり、楽典を学んだりしました。また専攻の違う生徒たちが全員
集まって合唱することもあり、私はこれが大好きでした。楽典の勉強は
嫌いだったので時々サボることもありました。でも先生が親に
電話したのですぐに発覚して叱られましたけれど。

普通の学校の勉強をする上に音楽学校に通うのはなかなか大変でした。
音楽学校ではしょっちゅう試験があり、家でもみっちりと楽器の
練習をしなければならなかったのです。私はその後モスクワのグネーシン
音楽院に進学し民族音楽や歌(合唱)を学ぶことにしました。チェロは
もうずっと弾いていません。

グネーシン音楽院時代に面白かったことは田舎に行って、そこで村人たちに
歌われてきた古い歌を聞いて録音したり、さらにそれを楽譜にすること
でした。ずっと歌われてきた古い歌も受け継ぐ人がいなければそれっきり
失われてしまいます。その実習では文化を受け継ぐことの大切さを
知りました。」

さらに昔のロシアでの新年のお祝いについて 面白いお話を聞き
ました。新年には若者たちがちょっと滑稽な、時には恐ろしい扮装を
して近所の家々を回り、その家の主人を褒め称える歌を歌うと、
その家の人たちは彼らにパイを振るまいました。そのお礼がお粗末だと
今度は若者たちは「パイをくれないとあんたの牛の角をひっぱって
奪ってしまうぞ!」と脅すような歌を歌ったのだそうです。みんな
こんな風に脅されたくないし、よい年を迎えたいのでたっぷりとパイを
ご馳走したそうです。

その後には特に少女たちがよくしていた占いのお話もありました。その中でも
面白かったのは
鶏を使った占いのお話。テーブルの上に 穀物、水、コインを並べて
そこへ鶏を放ち、まず最初に鶏がつつくのはなにか、で未来の夫を
占いました。穀物をつつけば 未来の夫は働き者です。水のところに
向かえば夫は飲んだくれ!そしてコインをつついたのなら夫はお金持ち、
というわけです。ある時アントニーナさんもこの占いをやってみた
ことがあって、、、その時 鶏は穀物も水もコインも選ばず、糞を
してしまったのだそうで、、「これでは未来の夫はどんな人?」と一同
笑ってしまいました。






コメント
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