9月8日(日)午前10時から愛知民主会館で第29回ロシア語特別講座が開催
されました。去年は台風のために中止になってしまいましたので2年ぶりです。
今回も台風接近中でしたので心配でしたがなんとか開催することができました。
10時に集まった参加者のみなさんはまず早口言葉で口の筋肉を緩めてから
3グループに分かれてテキストの朗読の練習に取り組みました。
上級クラスです。リンゴの香る夏の終わりのロシアの風情を描いた
ブーニンの美しい文章を朗読します。
約1時間の練習の後、全員が二階のホールに集まり、おひとりずつみんなの
前で朗読する朗読大会が始まりました。緊張のあまり 実力が出せなかった
方や まだキリル文字の読み方も自信がないという方もありましたが
みなさん堂々と朗読していただきました。
ロシア語講座の先生方や今回の特別講師田中エカテリーナ先生の審査の
結果、上級の最優秀賞には山中久美子さん、中級には山田かおりさん、
初級には神戸から参加してくださった嶋田豊美さんが選ばれ、それぞれに
ロシア語の賞状と賞品がおくられました。また新宅翁典さんには短期間
で実力がアップしたことを評価して特別賞がおくられました。
昼食休憩の後、1時半から「言葉を学ぶ、教える:ロシア、ベルギー、日本
における私の経験」と題して特別講師の田中エカテリーナ先生の講演
がありました。田中エカテリーナ先生はサンクトぺテルブルク出身のロシア
人で大学では日本語を専攻、卒業後は日本語ガイドや英語の教師などを
しておられました。日本人と結婚し、家族でベルギーのブリュッセルに住ん
だ5年間はフランス語を学んだり、子どもたちを地元の学校に通わせる
という経験をされました。その後来日され、現在は日本人にロシア語や
英語を教えたり、日本在住のロシア人のこどもたちにロシア語や日本語
を教えたりしておられます。
ご自分が外国語を学んだり、教えたりした経験、また自分の子どもたちや
ほかの子どもたちの外国語の習得についての観察に基づいて 「外国語
の初歩は母国語かすでによく知っている言葉で習うのが効率的」、
「その言葉の話される国に住んでいて幼稚園や学校に通っても こどもは
自動的にその言葉を習得できるわけではない」
「親がその国の文化を理解し受け入れる努力をしてない家庭では
こどもたちはその国の言葉ができるようにならない」
「絵が好きだったら学習する外国語を話す先生に習うとよい。」
など面白いお話でした。
最後は再び3グループに分かれて授業です。
初級のクラスです。アリビーナ先生の指導で「買い物」をテーマに。
買い物には「数詞」が避けられないわけで、、大苦戦、、
こちらは上級クラスです。「ゲームをしながら楽しく学びましょう」という
田中エカテリーナ先生の提案で カードゲームをしています。
カードをひいて そのカードに書いてあるものをロシア語でヒントを
出して相手に当てさせます。ところがそのカードには「使ってはならない
言葉」が書いてあるのです。容易にわかるようなヒントは出せない
わけです。それなのにヒントを考えなければなりません。
しかもロシア語で、、、 こちらも大苦戦のようでした。
4時過ぎにはすべてのプログラムが終わり、お茶とお菓子で短い懇親会が
開かれました。今回も台風の影響で帰りが心配、と参加をやめられたり
早めに帰られた方もありました。開催の時期を考えてはというご意見も
ありました。
今回はわずかに13名しか参加者がありませんでした。
遠くから来てくださった方や 高校生の参加もあったのはうれしいこと
でしたが 宣伝の方法やその他いろいろと今後も改善していかなけ
ればならないことも多いと思います。