歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

光りとける

2011年03月04日 | 徒然 -tzure-zure-


じわじわと、雪どけてゆく。


水色の空、陽の光りに、雫がきらきら揺れながら、ポタポタ。

目を細めると、虹が混じる。


雪がとけるにつれて現れる、
河津桜の花、甘いピンク色。
白梅の凛とした顔、
松の緑。
濡れたミズゴケの香り。


あたたかい春の光。


庭の向こうに、雪をかぶった森のもこもこした、山の背景。


昨日の雪は、ご褒美だったんだなあ。
、って気になる、
それほどに、キラキラしていて、
どれだけ荒んでいようと、
どれほどうがって見ようとも、
どうしても、
「綺麗だなあ。」

そんな、光景。
うっとりしてしまう。

そんな光景に、全身全霊、包まれている事態に。



その下で、
コケのじゅうたんに、しゃがみ込み、

所々に紛れ込む小さな春雑草を、抜きとる。


どんどん、
じゅうたんは完璧になってゆく。


ふわふわのみどり。

こけのやわらか。

鳥がさえずり歌う。

頭の中でまわる音楽。



そんな、
至福のひと時。



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